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結婚、出産、育児、介護等、家庭の都合で仕事を辞め、再就職に医療事務を選ぶ人は多いでしょう。家庭を持つ働きたい主婦層にとって、医療事務は人気の職業ですね。使い捨ての派遣や、誰にでもできる仕事ではなく、誇りをもって長く続けられる仕事をしたい…。

医療事務の中で、受付でもなく、外来クラークでもなく、病棟クラークを私が選んだのは、裏方の仕事だと思っていたから。医療という緊張感のある現場ではあるけれど、看護師さん達の縁の下の力持ちのような存在で、地味にコツコツする仕事なのかなと勝手なイメージを持っていました。

しかし実際に働いてみたところ、『こんなはずじゃなかった』『辞めたい』。そんな気持で胸が押し潰されそうになりました。家事の合間をぬって医療事務を勉強し資格を取得して、ようやく掴んだ再就職でした。

この記事では、今悩んでいるあなたに、私の病棟クラークでの経験をお伝えしますので、ご参考ください。少しでもお役に立てれば幸いです。

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病棟クラークを辞めたくなった理由

ハードな仕事

病院にもよりますが、ナースステーションには通常、看護師さん数十人に対し、病棟クラーク1人ということが多いです。電話を受けたり、患者さんの対応をしたり、看護業務以外の病棟の事務関係の仕事をしていますね。

嬉しいはずの連休も、病棟クラークとして働いていた頃は、週明けの仕事量を考えると憂鬱でしかありませんでした。朝出勤すると、未処理の書類(連休中に入退院した患者さんの処理等)が机の上に山積みしています。

とりあえず急を要するものから処理していくと、電話の音が次から次へと鳴りやみません。電話を対応しつつ、退院患者の処理・対応とこなしていると、入院患者を迎えに行く時間になり…。怒涛のような午前中が過ぎると、午後もあっという間です。気が付くと退社時間になっているのが常でした。

働く前に思っていたより、ものすごく多忙で、覚えることもとても多い。こんなにハードとは思いませんでした。

頼りにされ、やりがいはあるけれど

医療現場で働いてみてつくづく感じたのは、看護師さんの仕事は本当に大変だということ。職業柄、人の生死が関わっているので、当然といえば当然かも知れません。仕事として責任が重い上に、看護業務以外にもいろいろと業務があるようです。

病棟で働く看護師さんが忙しければ、それに伴い病棟クラークも忙しいということなんでしょう。

看護師さんから看護業務以外のちょっとしたこと(看護師さんが自分で使う資料のコピー等)をお願いされたりすることがあります。時間に余裕がある時ならいいんですけどね。急ぎの業務を多数抱えている時に、こうした小さなお願いを引き受けていると、ちょっとずつ自分自身を追い詰めていったりします。

頼んだ看護師さんも悪気はないし、そういった状況で、引き受けたこちらも悪いのかも知れません。状況を考えた上で対応しないと、自分の首を絞める結果になります。

病棟の看護師さんは通常、患者さんを何人も担当しています。時折、間の悪いことに複数の担当患者さんの連絡が、たまたま同じ看護師さんにということもあります。そうなると、連絡をしても看護師さんはすぐに対応ができません。

他の患者さんの対応でもしているのでしょう。だとしても順序として、まずは担当の看護師さんを探します。病棟中探しまわったことも、一度や二度じゃありません。

やっと探したところで、案の定、他の患者さんを対応していて手が放せなかったりします。その上、忙しさのせいなのか、看護師さんより苛立ちぶつけられることも…。探した挙句にこの対応なのか…と、さすがにへこみます。

気を入れ替えて、他の人を探すことになりますが、この時点でそれなりの時間が過ぎ、今度は連絡元から遅いと叱られてしまうということに…。理不尽だなと思いましたが、仕方がないと思うことにしていましたが…。

医療現場なので、一つの電話が緊急を要する場合もあります。ただひたすら職務を全うしようと、それだけで乗り切っていた気がします。仕事としてというよりも、人としての責任感でした。私なりに努力はしましたが、仕事が終わった後は充実感もあったのでしょうが、それ以上に疲労感を感じていました。

同じ人間なんですけど

医療現場にはカースト制度があります。もちろん実際にカースト制度が敷かれているわけではありませんが。大まかにいうと、ドクター>看護師>医療秘書>クラーク・医療助手。クラークは最下層の一つです。

医療の仕事というのは非常に尊い職業であり、誰もが出来る仕事ではありません。

しかし、相手がクラークだと横柄な態度をとられることも。全員が全員ではありませんし、人によるとしかいえませんが、職業として立派でも人としてどうなのだろうと思ってしまいますね。

同じ職場であっても立場が異なる

直接雇用の場合とは少し異なると思いますが、受託業者に雇用されていた者としてお話しします。大きな病院では、業務をまるごと民間企業に委託していることが多いです。

同じ現場で働きながらも、職業はもとより立場が異なります。こちらは受託業者のスタッフの一人に過ぎず、ドクターや看護師さんはクライアントになるわけですね。いつまでも仕事に慣れずもたもたしていると看護師さんからクレームをもらい、最悪の場合、現場にいられなくなることも…。

きちんと対応していれば、とくに問題ない話ではあるのですが。

賃金が安い

受託業者は数年ごとに落札されるので、予算はギリギリといっていいでしょう。働いているのは、主に扶養枠で働いている主婦層が多いですね。年間を通して限度額を超えないように働く必要があり、あまり賃金が高くなってしまうのも、実際のところ困るわけです。

その上、慢性的な人手不足という事情もあり、病棟クラークの賃金はそれなりに抑えられているのが現状でしょう。そうはいっても、仕事の内容と業務量を考えると最低賃金すれすれではモチベーションが上がりません。

人の入れ替わりが激しい

医療事務を未経験で働く人も非常に多いです。ただ、特殊な業界ゆえ人にもよりますが、慣れるには一苦労します。入社して1年未満は辞める人が多く、最も人の入れ替わりが激しいですね。

ようやく研修を終え一人で、という時に辞めるということもしばしば…。

求人広告をみると、『親切な先輩が、懇切丁寧に研修します』などと、うたっていることも多いです。ところが、実際のところ教える先輩も新人さんも給料は余り変わらなかったりします。教えられる方も大変ですが、教える方も大変なんです。ただでさえ忙しいのに、業務を処理しながら人に教えるのですから。

教えても教えても新人さんがすぐ辞めるということがあり、とうとう教えていた先輩も辞めてしまったというケースもありました。

病棟クラークを退職し外来クラークへと転職した理由

  • 外来は午前中を過ぎれば落ち着く時間帯もある
  • 病棟に比べて外来の勤務時間の方が短い
  • 医療事務は病棟クラークだけではない

外来は午前中は忙しいものの、午後には比較的落ち着いてきたりします。終日忙しい病棟に比べれば、外来の方が自分に向いているのではと感じました。

病棟では時間内に仕事が終わらず残業ということも度々あり、そこから帰宅して家事をしてとなると一日があっという間です。外来でも残業はありますが、元の勤務時間が短い為、余程のことがない限り、そんな遅い時間にはなりません。

家事との両立を考えた時、外来クラークを選択肢の一つとして考えました。

せっかく取得した医療事務の資格です。病棟クラークでなくても、他に道はあるのではないかと発想を変えてみました。

外来クラークにも別の大変さがありますが、病棟クラークとして勤務した経験を点とするならば、点と点がつながることで、仕事として視野が広がり、私自身の糧として、外来クラークする上で役に立っているように思います。

病棟クラークを辞めるべき人・辞めないほうがいい人

どんな職業に就いたとしても、100%満足のいく仕事はないでしょう。今一度、自分自身をみつめ、どのような選択をしたとしても、悔いの残らないようにしたいですね。

辞めるべきではない人

  • 長く勤めていて仕事に慣れている人
  • 一人現場が向いている人
  • 家が近所の人
  • 年齢を重ねた人 etc

転職して一からやり直すことを考えれば、多少の不満があったとしても続けた方がリスクは少ないでしょう。長く続けて先輩という立場でいたのが、自分よりずっと年下の先輩をもつ可能性もあります。

気の合わない同僚と長く顔を合わせることを考えると、一人現場はその点では気が楽ではないでしょうか。自分一人なので、決まった業務以外は自分の裁量で仕事をまわせるという利点もあります。

主婦層が多いので、通勤時間に貴重な時間を費やさなくてすむのは便利です。家が近いと家事との両立がしやすいといった利点もあると思います。

年齢を重ねると、辞めたところで他に雇ってもらえるのか不安になります。仮に転職出来たとしても新しい業務を覚え、職場に慣れることが出来るのかと考えた時、不安の方が大きいならば続けた方がいいように思います。

辞めてもいい人

  • 複数の同僚がいる現場の方が向いている人
  • 周囲と仲良く仕事をしたい人
  • 適度に力を抜くことが出来ない人
  • てきぱきと動くというよりも丁寧に仕事をする人

このポジションには自分1人しかいないので、仕事を代わりにこなしてくれる人がいません。周囲に居るのは、職種の異なる看護師さん達です。『今忙しいから、代わりにやっておいてもらえますか』はないです。

病棟という同じ空間で働いていても看護師さん達の集団の中にあって、一人アウェイ感を感じてしまうことがあります。実際に疎外されるわけではないですが、そうした空気が苦手というのであれば、難しいかも知れません。

新人さんで目につくのが、『大変だけどもう少し頑張ってみよう』と思い、頑張ってみたものの、研修を終え、いざ一人でとなると、『やっぱり無理…』というパターン。適度に力を抜くことの出来ないタイプは、自分を思い詰めてしまい、自滅してしまう傾向があるように思います。

仕事としてのやりがいはありますが、業務量が多い上、時に緊急を要する場合は病棟クラークにも迅速さが要求されます。てきぱきと動けるタイプの人には向いていますが、そうでないなら自分自身が変わるしかありません。

病棟クラークからのおすすめ転職先

ドクタークラーク

医師の秘書的な仕事。診断書の作成を手伝うといったドクターを補佐する職種なので、それなりの勉強と知識が必要です。新卒でもない限り、未経験で雇ってもらうことは難しいのが現実。

中途採用であれば、ニチイ学館等で学習してからのぞんだ方がいいのではないでしょうか。ただのクラークよりも一つ上を目指せば、あなた自身を高めることにもなります。

興味があるのなら挑戦してみるというのも、選択肢の一つとしてあってもいいのではないでしょうか。

クリニック、診療所のスタッフ

大きな病院では、臨時職員や受託業者での雇用というケースが主流ですが、クリニック、診療所等は直接雇用であることが多いです。他の職種のスタッフとも同等の立場というのは職場として働きやすい面もあるでしょう。

気を付けなければならないのは、大きな病院と違い、こうした医療施設は業務が細分化されていない為、オールラウンドプレイヤーであることを求められます。

興味があるのならば、病院のHPから探してみるのもおススメです。

同じ職場の別の職種

同じ職場で配置転換(社内転職)をする。希望しても通るとは限らないし、他にやってみたい仕事がそもそも所属している職場にない場合もありますが、他の転職に比べるとリスクは少ないです。

一から出直しをするよりも、慣れたところで別の業務をすることで、点と点が繋がり、視野は広がります。

ただし、病棟クラークを辞めるまでの状況(勤務態度や人間関係等)や、そもそもそこの職場自体が合わないといった場合は該当しないでしょう。

病棟クラークから転職するときのポイント

早めに伝える

辞めると決意したのなら、職場に早めに伝えることは大事です。一人現場ということに加え、業界として慢性的な人手不足が続いていますから、職場はあなたの次の人を早急に手配しなくてはなりません。

余程の事情ではない限り、急に辞めるということは避けなくてはなりません。社会人として、マナーは守りたいところですね。。

転職活動をする

早めに伝えることで、転職活動に少しでも時間を割くことが出来る上、心にも余裕が持てます。辞めてから探すという方法もありますが、予想に反して転職活動が長引くと、焦りから本来思い描いていたのと大きくかけ離れてしまうことにもなりかねません。

なかなか決まらず心がすさんでくると、雇ってくれるならばどこでもいい…という心境になってしまうことも。また、前職との間をあけずに働くことで、生活のリズムを崩さなくてすむという利点もあります。

後悔しないためにも、心に余裕をもって転職活動することをお勧めします。

引き継ぎをする

これまで、あなたがお休みの間は誰か代わりの人がいたかも知れません。しかし、一人現場において代わってくれる人はあくまでもサブで、メインはあなたということになるでしょう。人の縁は巡り合わせです。

この先、再び職場の人達と思いも寄らぬところで関わっていくことも、可能性としてはなくないです。

きちんと引き継ぎをして、気持ち良く送り出してもらえるよう対処したいですね。

挨拶をする

仕事上関わった周囲の人には、退職の挨拶を伝えましょう。止むを得ない場合もあるのでしょうが、逆の立場からすると、辞めた後に他の人から聞くというのは寂しい気がします。

辞めるということは、直接的ではなくても周囲の同僚に何らかの負荷を与えてしまっています。退職の挨拶とともに感謝の気持をもつことも忘れずに。立つ鳥跡を濁さずの気持ちで。

まとめ

例外はあるとしても、多くの人が辞めることを前提として入社はしないでしょう。長く続けられる人とそうでない人の違いとはなんでしょうね。賃金を得て仕事をする以上、程度の差こそあれ嫌な思いの一つや二つの経験はあると思います。

すぐに辞める人が多い一方で、長く働いている人が少なからずいます。人それぞれに経験してきたことも考え方も違うので、一人ひとりものの捉え方が異なっても当然ではないでしょうか。同じ状況におかれても、耐えられる人がいれば、そうない人もいます。人によって向き、不向きというのもあるのではないでしょうか。

せっかく得た仕事を辞めるということは大きな決断です。しかし、この先長い時間を職場で過ごすことを考えると、別の道を模索することも選択肢の一つとしてあるのではないでしょうか。

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この記事の監修者

株式会社eia

 

この記事の企画・監修者は株式会社eiaです。クラウドソーシングサービスより実際の体験談の執筆依頼・インタビュー調査した内容をまとめた記事になります。

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