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現在教育の現場で働いているあなたにとって、生徒が成長し、社会に大きく羽ばたく姿を見ることが最大の喜びでしょう。私もそうでした。

私は沖縄県の田舎で生まれ育ち、地元の小中高を卒業しました。小さい頃から勉強が好きだった私は、もっと沢山のことを学びたいと常に思いながら、両親の反対により本島の学校への進学を許されない学生時代を過ごしました。

そのため大学卒業後、私は自分が味わった地方における教育アクセスの差をなくすべく、オンライン授業を主とする塾に事務職として就職し、約2年半働きました。

やりがいのある仕事を任される一方、本当は生徒のためにならないことを強要され、自分の生徒への貢献意欲を利用された経験を経て、転職を決意しました。この記事を開いて下さったあなたに、私の転職経験が少しでも参考になれば幸いです。

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塾の事務を辞めたくなった理由

仕事の範囲が曖昧だから、あらゆる仕事が降ってくる

塾の事務職というのは、単に同じ事務作業を毎日繰り返すわけではありませんよね。

もちろん教材や筆記用具の調達、経理、給与計算などルーティーンに近いものもありますが、常駐の先生がいない衛星校舎では、生徒からの簡単な問合せに対応したり、公私の相談にのったり、模擬試験や合宿の際には生徒たちを指導する監督業務に従事したり、非定型の業務に対応することが必要になります。

総合職のスタッフは校舎長だけという小さな校舎では、校舎長はノルマ達成のための売上計画策定、営業、本部対応に時間をとられ、上記のような業務は全て事務職にアサインされることも普通です。

最初は、生徒と直接触れ合える仕事ができる!と喜んで取り組んでいましたが、それが常態化してくると、本来の業務所掌である定型業務に割く時間よりも、生徒が抱える一人一人違う悩みに答える時間のほうが長くなってきます。

本当は、勉強や進路に関する悩みは、電話やFAXを通じ本部の特定部署に対応してもらうことになっていますが、それが実質的に機能していない現実があります。

校舎長や生徒から「なんでも屋」として認識されてしまったが最後、事務職の範囲を大きく逸脱した業務を平気で任されるようになります。

生徒一人一人にきちんと向き合えない

圧倒的に時間がないこと、事務職であるが故きちんとした研修を受ける機会がないことが下人で、自分を頼ってきてくれる生徒たちになかなか有効なアドバイスができないことにジレンマを感じていました。

校舎全体で60人弱の生徒を抱えていたため、多い日で20人程度の生徒がこちらに質問をしてくることもあり、完全にキャパシティを超えてしまいます。

その場合、本部の問い合わせ専門部署に繋いだり、校舎長にも意見を聞いてみたりしているのですが、多くの場合紋切型の対応しかしてくれず、きちんと自分の話を聞いてほしい生徒のニーズに応えられていないのが現状です。

やりがい搾取のボランタリー業務

学習塾では頻繁に模擬試験や泊まり込みに近い缶詰状態での勉強会(合宿と呼ばれていました)が開催されていました。それらは休日に開催されますが、通常休日に校舎に出勤しているのは事務職1名のみです(たまに校舎長が出勤していることもあります)。

しかし数十人いる生徒を1名の事務所が見ることは不可能ですから、「ボランティアとして」他のスタッフも半ば無理やり動員されます。しかも無給です(勤務記録をつけると三六協定に抵触するため)。生徒の学力アップというお題目のもと、サービス出勤が常態化しているのです。

生徒のためにならない進路指導

校舎長は年次の進学実績のほか、月次の売上においても本部からプレッシャーを受けています。そのため、生徒から学力が伸び悩んでいる、国立受験か私立専願か等の相談を受けた際には、「より多くの講義を受講させる形で」回答するよう校舎長から始動されます。

その結果、沢山の講義を取りすぎて消化しきれず、学力低下に歯止めがかからなくなってしまい、その解消のため更に復習コースを追加受講するという負のスパイラルに陥る生徒を何人か見てきました。

自分の成長が見えない

事務職として採用された私は、基本的には自分が採用された校舎において、事務専任スタッフとして勤務し続けることになっていました(実態としては、上記のように責任外の仕事をさせられることが多々ありましたが)。

当初はそれでもよいと思っていましたが、数年働いてみて、現実にやや幻滅するとともに、キャリアアップを目指したい気持ちが強くなりました。同じ仕事をし続けるだけでは、成長実感が得られないからです。

塾の事務を辞めて公務員へと転職した理由

  • 教育格差の解消というミッションとの整合性
  • 仕事の社会的インパクトの大きさ
  • ジョブローテーションを通じた継続的成長
  • 純粋に教育の質向上を目指して働く同僚の多さ
  • 残業代がきちんと出る

私は上記5つの理由で国家公務員に転職することにしました。約一か月間の転職活動の結果、現在は教育分野を所掌する省庁の傘下にある、日本の発展・繁栄のために望ましい教育政策を考えるシンクタンクで働いています。

塾という営利企業で働くことの限界と、やりがい搾取が当たり前となっている校舎への嫌悪が決め手となり転職を決めましたが、結果的に正解だと思っています。

私が教育業界に入った理由は、冒頭で説明した通り、場所によって教育アクセスが異なる状況、その結果として生まれた学力格差を解消したかったからです。塾で働いている中で、その塾にいる「一人」の学力向上には貢献できました。

しかし学力格差という構造の改善には、よりマクロな政策的視点からのアプローチが必要と考えています。

加えて、公務員であれば3~4年スパンで様々な業務を経験しながら組織内でキャリアアップすることができます。海外勤務(大使館で教育制度の海外輸出や在留日本人に対する教育支援に関わる)のチャンスもあります。

また、働き方改革の影響を強く受ける官公庁ではサービス残業がほぼ廃止されており、働いた分だけ給与として頂くことができます。そして、よりよい教育のために粉骨砕身して働く同僚たちの姿がモチベーションを高めてくれます。

塾の事務を辞めるべき人・辞めないほうがいい人

退職・転職は自分にとって勿論、周囲の上司・同僚や家族にとっても負担のかかる大きな決断です。確実に自分の望むキャリアアップに繋げ、誰もが納得する転職に近づけるべく、戦略的に転職活動を行い、現職の関係者に対しても丁寧に説明し納得を得ていきましょう。

辞めるべきではない人

  • 入社2年未満の人
  • 現職における達成経験及び失敗経験を語れない人
  • 現職でやりたいことをするための努力をしていない人
  • 転職先に何を求めるかはっきりしていない人
  • 40代以降の人

上記に当てはまる人は「本当に今転職をしなければいけないのか」自分に三回問うてみてください。ただし、キャリアアップの転職ではなく、事情によりとにかく早く仕事をやめなければいけない、という場合にはこれは当てはまりません。

仕事を続けることであなたやあなたの家族に悪い影響が及ぶのであれば、すぐに転職することが正解です。

この記事を読んでくださっているあなたは、塾での仕事に疑問を覚え、キャリアアップを目的として転職を検討しているのだと思います。

もしそうであれば、そもそも何を狙って転職するのか(年収、仕事内容、労働時間、人など)をはっきりさせるとともに、現職で十分に経験を積み、次の仕事に現職で得た〇〇スキルを活かせると説明できる状態にしておきましょう。

加えて、自分が仕事に求めるものがなぜ現職では達成できないか、求めるものを得るために十分に努力を重ねたかは深堀されやすい点ですから、転職理由とともに説明できるようにしておきましょう。

通常、一つの求められるスキルを身に付けるためには最低一年かかります。また、一年目は周囲の補助を受けながら仕事を進めるが普通なので、単独で仕事を回せる一人前とみなされるのは、2年の業務経験を経てからであることが多いです。

また、転職先もある程度長く働いてくれそうな人間を採用しますから、ある程度若い人間を採用する傾向にあります。そのため、もしあなたが50代以降でしたら、現在の職場で継続して頑張ることがベストな選択かもしれません。

辞めてもいい人

  • 入社2年以上経っており現職において一人で仕事を回せる人
  • 次にやりたいことがはっきり定まっている人
  • 次の仕事で活かせる強みを現職で身に付けた人
  • 家族に次のキャリアについて相談、納得してもらっている人
  • 内定を既に獲得した人

上記5つを全て満たしている人であれば、今すぐ転職しても問題ないでしょう。一点意識して頂きたいのは、「今回の転職が最後の転職とは限らない」という点です。

今回だけでなく、次のキャリアのことも頭の隅におきつつ、「理想の履歴書・職務経歴書を作る」というイメージで考えてみてください。

転職を繰り返してキャリアアップできる人は、一つ一つの仕事で成果を残し、それぞれの職場でしか得られない経験をきちんとして、積み重ねた知識やスキルを買われて転職します。

そのためには、長期的なキャリアビジョンを描き、そこに至るステップの一つとして現職、次の仕事を考えることが必要です。

タイミングとしては、現職でしか得られないものを掴んでから転職することをおすすめします。加えて、内定を獲得した後の転職のほうが収入源の憂いがなくて済みます。

また転職後は、最初の数か月は仕事に集中せざるを得ない状況に置かれるなど、ワーク・ライフ・バランスが変わってきます。影響を受ける家族にもきちんと説明をしておきましょう。

塾の事務からのおすすめ転職先

国家公務員

あなたが国家全体の教育行政に関わることで、教育環境の改善にコミットしたい、或いは日本の優れた教育を海外に輸出し、海外居住の日本人や教育機会の欠乏のため低収入に苦しんでいる人を助けたいと思っているのならば、国家公務員がベストな選択です。

学習塾での勤務を通じて得たあなたの「現場感覚」は、新卒で採用されたエリート官僚達には決して培えないものです。そして私が国家公務員への転職をおすすめする理由は、その経験と問題意識が採用で評価されるからです。

仕事内容としては、地味なデスクワークが大半です。ただ、膨大な量の情報を素早くインプットし、上司に説明するための資料や法案にまとめる必要があります。慣れるまでは膨大な作業量に苦しむこともありますが、これが教育の改善に繋がると思うと頑張れますよね。

慣れてきた今では、20時くらいには退庁できていますから、終業時間まで仕事が無くても働いていた学習塾よりも、労働環境も良くなっています。

地方公務員

地方公務員は各都道府県や市区町村で採用される公務員です。教員もある意味このカテゴリに入りますが、私がおすすめするのは都道府県や市区町村に行政職として採用されることです。

その理由は、新卒の公務員は普通色々な部署を周ってゼネラリストとして育つことを期待されているのに対し、中途採用者は専門性を期待されており、教育委員会や教育局など教育行政関連の仕事に就くことができる可能性が高いからです。

仕事内容は国家公務員と同じくデスクワークが多いですが、組織が小さいこともあり、早い段階から政策立案等にメイン担当者として関与できます。また、あなたの故郷で地方公務員として教育行政を担えれば、これほどやりがいのあることはないでしょう。

学習塾で親、生徒の教育ニーズに応えてきた経験を活かし、市民目線の政策立案を実現しましょう。

独立行政法人

文部科学省の傘下には約20の独立行政法人が存在しています。有名なのは理化学研究所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、日本学生支援機構などでしょうか。それぞれの組織が特定分野に特化して公共性の高い活動を展開しています。

学習塾の事務職としての経験は、大学入試センター、国立高等専門学校機構、大学改革支援・学位授与機構など、大学関連の独立行政法人であればダイレクトに活かすことができます。

こちらも事務作業が多いですが、公務員と違い議員対応がないため、ある程度業務時間をコントロールすることができますよ。

塾の事務から転職するときのポイント

履歴書・職務経歴書・英語CVの書類三点セットを揃える

まずは転職サイトや転職エージェントに登録し、キャリア相談に乗ってもらうとともに、おすすめの応募先を紹介してもらうことになります。

その際、自分のキャリアや考え方について短時間で理解してもらうため、書類三点セット(履歴書・職務経歴書・英文履歴書(CV))が必要になります。初めて転職する人にとっては、これを書き上げるだけでも一週間程度の時間がかかる筈です。

実際に受験する時にはエージェントにブラッシュアップしてもらったものを提出しますが、後述するエージェントによる評価のプロセスにおいて高評価を獲得するために、自分でできるだけ質を高めておくことをおすすめ致します。

もしあなたの友人に転職を経験した人がいれば、その人に書いたもののチェックをお願いすることも一案です。

教育分野に強い転職エージェントに相談する

大手エージェントでは、なかなか塾の事務職経験者の強みを見抜いてくれない可能性があります。

本当は小規模オフィスにおける経理や購買の経験、加えて目の前の生徒たちと向き合い真なるニーズを見極めるコミュニケーション能力は、色々な仕事で活かすことのできるものです。

また公務員転職を狙う場合には文書作成能力をテストされることが多いため、生徒の学習経過レポートや地元の高校向けの営業資料を作成した経験も役立ちます。

教育業界に強みを持つエージェントであれば、塾・予備校での勤務経験があるスタッフを擁しており、こちらの職務経歴書をすぐに理解し、的確な求人紹介をしてくれる可能性が高いです。

中途採用の求人は非公開枠が殆どであるため、メインで相談するのは教育業界特化のエージェント、選択肢を広げるためにサブで大手エージェントを活用するとよいでしょう。

選考通過(筆記試験・面接)に向けた対策を練る

転職活動においては必ず面接をクリアしなければいけません。会社にもよりますが、回数は1~3回ほどです。筆記試験はあるところとないところがありますが、公務員に中途採用で応募するのであれば、小論文を課されることは多いです。

また、民間企業においても年次が若い第二新卒級であれば殆どの場合新卒時に受けたSPIのような、基礎教養を測るWebテストを受験する必要があります。

これらは対策をすれば必ず効果が見込まれます。小論文のテーマは過去に出題されたもののデータをエージェントが持っていることが多いので、頼りましょう。

転職活動は時間が少ない中で行うことが多いため、自分は筆記試験対策や面接対策にリソースを集中し、応募手続き、書類の細かい修正、日程調整等はエージェントに任せるのが手っ取り早いです。効率のよい転職活動は余裕を生み、選考通過率を高めます。

まとめ

純粋に教育を良くするため働きたいと思うのであれば、教員だけでなく独立行政法人や国家/地方公務員という道もあります。新卒では難しい試験を突破しなければいけませんが、中途採用であれば様々な選考方法があります。

仕事内容としては、公的機関や国家/地方公務員の業務は都道府県レベル以上で影響を及ぼすことが多く、責任が伴う上、労働時間も長くなります。直接生徒の顔を見ながら仕事をすることも少ないです。

それでも、意識の高い同僚と国全体の教育改革のため頭を悩ます毎日は幸せですし、大使館勤務など海外駐在のチャンスもあります。

現在、塾での仕事に悩みを抱えているあなたにとって、自分の可能性を広げる仕事として、公務員になるという選択肢は「アリ」かもしれませんよ。この記事があなたのキャリア形成の上で参考となれば幸いです。

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この記事の監修者

株式会社eia

 

この記事の企画・監修者は株式会社eiaです。クラウドソーシングサービスより実際の体験談の執筆依頼・インタビュー調査した内容をまとめた記事になります。

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