労働問題にはパワハラや不当解雇、労災など、いろいろな問題があります。その中でも「残業」は特に身近な問題であり、仕事をしていれば誰もが経験する事です。

残業代が支払われないサービス残業は当然、違法ですが、残業代が支払われていても長時間の残業は違法になります。また、無理な残業の指示や不公平な残業は精神的なダメージが大きいものです。

収入が増えたり、仕事が大好きな人など、人によっては喜んで残業を行う場合もありますが、比較的短い残業時間、違法にならない範囲でも残業を苦痛に感じる人もいます。

そこで、月の残業が40時間ありきついと悩んでいる方へ、どう対処すべきかを考える上でのポイントをまとめてみました。

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残業40時間は当たり前?働く社会人の残業時間の実態!

残業平均時間は約47時間

転職口コミサイトで有名なVorkersの約6万8000人の社員口コミから分かったことは、働く社会人の残業時間の平均は月約47時間ということでした。

月100時間以上、残業している12.9%を除けば、40時間という残業時間は平均的と言えます。そのため、月40時間という残業時間は許容範囲と言えるのかもしれません。

40歳未満であれば40時間という残業時間は少ない方

年齢別に残業時間を比較してみると、40歳以降から残業時間が減少傾向にあることが分かります。40歳未満だけに絞ると、平均の残業時間は50時間前後です。

そのため、もしあなたが40歳未満であれば、40時間という残業時間は同世代の平均と比べれば少ないほうです。よって、やはり月40時間という残業時間は許容範囲と言えます。

業界・職種によっても異なる

但し、残業40時間が少ないと言っても業界や業種によって残業時間の平均が異なるのは当然です。

ここで分かるのが、上記職業で40時間の残業なら許容範囲であり、上記職業以外で40時間の残業なら業界内で残業が多い会社ということです。

もし、あなたの会社が後者で改善の余地がないのであれば、1度、転職を視野に入れて行動してみてください。

残業40時間以内であれば法律上は問題ない

まず、残業40時間とはどのような状況でしょう。1ヶ月の勤務日数を22日として、1日平均で1.8時間。つまり、1日2時間弱の残業になります。定時が9時から18時の場合、20時まで仕事をしている状態です。

職種や業種によっても異なりますが、上述した通りこの程度の残業は珍しくはないと言えます。

次に法律上についてです。労働基準法の36条では、法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて労働をさせる場合、労使協定を結び、労基署へ届け出る事になっています。

この協定は労基法36条に基づくことから36協定(サブロクキョウテイ)と呼ばれており、これに反すると6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。

36協定で定める労働時間の延長の限度は、原則として1ヶ月45時間、1年間360時間です。言い換えると会社は36協定を結んでいれば1ヶ月に45時間まで残業をさせる事ができます。

つまり、36協定が締結され、労基署への届け出ができていれば、1ヶ月の残業40時間は「違法では無い」という事です。

この他に「過労死基準」というものがあり、1ヶ月80時間を超える労働が2ヶ月以上続くと健康障害を発症する可能性が高いと言われています。1ヶ月80時間は完全に違法の状態であり、かなり過酷な状況と言えます。

「過労死基準」の1ヶ月80時間や労基法の上限である1ヶ月45時間に比べると、1ヶ月40時間の残業は法律上は問題なく、短く感じるかもしれません。

しかし、あと少しで労基法の上限になる状態ですので、決して短くは無いでしょう。

残業40時間でも転職を検討すべき3つのパターン

実態がサービス残業

36協定が締結されており、労基署への届け出もされていれば、1ヶ月40時間の残業は違法ではありません。しかし、残業代が支払われていない、所謂サービス残業の場合は別です。

ご承知の通りサービス残業は、本来、労働の対価として労働者に支払わなければならない賃金が支払われていない状態です。これは明らかに違法行為です。

サービス残業になる原因としては、経営者や上司の認識不足や労務管理に対する認識の甘さ、強引な経費削減(=利益確保)、会社に尽くして当たり前という古い考え方など、様々なものがあります。

特に問題なのは、サービス残業の強要、残業の申請を出し難い職場の雰囲気、明確な支払の拒否などです。これらは、会社や経営者、管理監督者に順法精神が欠如している事、従業員を大切にしていない事を表しています。

そもそも、従業員のサービス残業によって利益を確保しているようでは、その会社の業績は本来の実力では無いと言えます。そのような会社が将来的に事業を発展させ、従業員を幸せにできるでしょうか。

例え残業が40時間でも、サービス残業が行われている会社の未来は暗いと言えます。転職を検討しても良いでしょう。

残業40時間で手取り16万~20万

1ヶ月の残業が40時間で残業代も支払われていれば、違法でもなく、残業時間自体も特別長くない、特に問題は無いでしょう。しかし、給料の手取りが極端に低い場合は、よく考える必要があります。

例えば、20代後半で手取り16万~20万円の場合はどうでしょう?

1ヶ月40時間の残業代は、パートやアルバイトと同等の時給900円で計算した場合でも、900円×1.25(割増)×40時間=45,000円になります。

手取り16万~20万円の場合、この残業代を除くと115,000~155,000円になります。社会保険料などの控除もありますが、残業無しの手取りがこの金額では、かなり低い水準と言えるでしょう。

40時間の残業をしても手取りが16万~20万円という事は、残業代を見込んで基本給を低くしているか、残業相当額の手当(定額)を加算し、その上で総額を抑えている可能性があります。ボーナスが支給される場合でも、月額が低い水準であれば、歩合や業績変動などの特別な制度が無い限り、それほど大きな金額は期待できないでしょう。

給料が少ないという事は、経営上それだけの給料しか払えない状態だと言えます。会社の業績が厳しい場合は仕方がないですが、業績が良いのに給料が少ない場合は従業員を軽視していると言えます。

いずれにしても、残業40時間で手取りが16万~20万円、将来的にも給料が上がる見込みが無い場合は、転職を考えても良いでしょう。

女性で1日1時間程度の残業が限度と考えている

育児や家事における男女の意識の差は以前より少なくなっており、男性が育児や家事をする事も珍しくありません。しかし、育児や家事と仕事を両立させている女性は多いものです。

特に育児については、幼児期はもちろん、高校生になる頃までは部活や受験に親の支援が欠かせません。その期間は15年ほど、子供の人数によって子育ての期間は更に長くなります。

子育ての期間中は基本的には残業は難しいでしょう。できても1時間程度で、できるだけ早く帰宅したいものです。それができなければ、子育ては難しくなります。また、家事についても、配偶者の仕事や家族の事情にもよりますが、夕食の支度などをする場合、できるだけ残業は避けたいものです。

このように、女性が仕事を長く続ける為には、働きやすい環境が必要であり、残業が少ない事は仕事を続ける為の大切な条件になります。

何のために仕事をするのか、その価値観は人それぞれであり、仕事よりも家庭を選ぶ事は決して間違ってはいません。また、仕事を続けたい気持ちが強く、無理して残業をしても、それが続くようでは長くは続きません。

もちろん、一時的に忙しい時や繁忙期だけなら家族に協力してもらい、残業できる場合もありますが、女性で家事や育児と仕事の両立を目指す場合、1日1時間を超える残業が続くなら転職を考えても良いでしょう。

残業40時間未満の会社に転職するときのポイント

求人情報で確かめる

残業の有無や長さは、それによってプライベートに使える時間が大きく変わるため、求職者にとっては就職先を選ぶ時の大切な判断基準です。また、その事を理解している企業も増えています。

そのため、求人情報に残業について明示している企業もあります。表現としては、

  • 残業の実績は月間(年間)○○時間
  • 残業は1日○時間(分)程度
  • 残業なし

などです。女性の場合は、主婦などの女性が活躍している企業は、仕事と家事を両立させる為に残業が少ない傾向があります。女性が活躍している職場でも、男性は残業をしている場合がありますので、注意が必要です。

残業が少ない事を求人情報でアピールしている企業については、残業への意識が高く、それを求人の強みにする程ですから、期待しても良いでしょう。

面接で確認する

面接や応募時の問い合わせなどで、残業の実態を直接確認する方法もあります。求人情報で残業が少ないと書いてあっても、直接聞ける機会では必ず確認しましょう。

聞き方としては、「平均的な終業時間は何時ですか?(通常は何時には帰れますか?)」「現在の社員の残業時間はどれくらいですか?」「繁忙期や残業が多く発生する時期はいつですか?」などです。

他には、平均的な残業代、残業の申請や手続きの方法、配属を予定している職場での残業の有無、などを質問しても良いでしょう。

同じような質問を繰り返すと、残業への拘りが強く感じられてしまう為、注意が必要です。しかし、残業は仕事選びの大切な条件であり、相手もそれを理解していますから、遠慮しないで堂々と質問しましょう。

働いている人に聞く

求人情報や面接で確認しても、仕事内容や職場の雰囲気は実際に入社しなければ判らないものです。残業に関しても同じで、実際に仕事しなければ実態は判らない可能性があります。

経営者や人事は残業をさせたくないと考えていても、現場の管理者や担当者は異なり、残業は仕方が無い、残業は当たり前、と考えている場合もあり得ます。入社前に会社の実態を知る最も良い方法は、実際にその会社で働いている人に聞く事です。

これはなかなか難しい事ですが、友人や親類、知人など、周囲に就職先について積極的に相談する事で、何らかの情報が得られる場合があります。

その会社で働いている人に繋がれば実態を聞けますし、そこまで繋がらなくても、その友人や知り合い、取引先や仕事上の繋がりがある人が見つかる可能性もあります。

また、大手企業の場合は、Vorkersなどインターネット上のクチコミなどからも情報が得られる場合があります。但し、人伝の話やインターネットの情報については、信憑性の無い情報や噂に振り回される可能性もありますから、十分注意しましょう。
  

実際に確認する

 

求人情報や面接などで確認した終業時間や残業の実施状況、休日の取得などの労務管理について、その実態を確認する方法として、実際に会社の様子を見に行っても良いでしょう。

終業時間以降の夜間や休日などに会社の灯りが点いていたり、仕事をしている様子が確認できたら、誰かが残業や休日出勤を行っていると考えても良いでしょう。

残業や休日の管理に該当しない管理監督者だけが仕事をしている場合もありますが、管理監督者が残っていると部下が帰りにくい雰囲気になりやすいものです。

いずれにしても、遅くまで灯りが点いている(終業時間が遅い)場合や休日出勤が頻繁に行われている会社は労務管理がルーズな可能性が高いでしょう。

希望条件として明示する

月の残業が40時間あり、次は40時間未満の会社へ転職したいと考えている場合、応募の際に残業が少ない事を希望条件として明示する事でミスマッチを防ぐ事ができます。

応募前の問い合わせや、応募時に「残業が40時間未満の会社を希望します」「残業が少ない会社を希望しています」と直接伝えると良いでしょう。

また、職務経歴書などの応募書類には前職の内容や志望動機を記入する欄があります。前職の退職理由の一つに「残業が多い事」、志望動機の一つに「残業が少ない事」を挙げておくと良いでしょう。

人事担当者は採用の可能性が低い応募者は選びません。残業が少ない事を希望条件として明示し、その上で採用担当者が面接や選考を進める場合、その会社は残業が少ない可能性が高いでしょう。

 

まとめ

残業の有無や長さについては、人によって感じ方が違います。例え違法上は問題の無い長さであっても、仕事内容や職場環境、健康状態、家庭環境や趣味など、それぞれの事情によって感じ方は異なります。

例え長い時間でなくても、残業がきついと悩む事自体は不思議な事ではありません。仕事を長く続けたり、充実した生活を送る為には、自分に合った環境や条件の仕事を選ぶ事は大切な事です。

月の残業が40時間あり、きついと感じている場合も、ただ我慢するだけではなく、転職すべきか、転職する為にはどうすべきか、しっかりと考えてみましょう。

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