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「未経験だけど法律に関わる仕事がしてみたい」。そう思い、法律事務所でパラリーガルとして勤務しはじめる方は多いのではないでしょうか。

私も大学を卒業した後、大学の先輩が紹介してくれた法律事務所で事務員(パラリーガルですが秘書業務もあり)として働きはじめました。

しかし、いざ働き始めると、法律事務だけでなく雑務も多いし、給料は低い上にお局にいじめられ・・・。法律に携わることができることは、やりがいもあり嬉しかったのですが、徐々に出勤することがつらくなり、4か月で退職してしまいました。

そのあとは民間企業に転職し、今は大手メーカーで特許や商標など知的財産関連の法律に携わる業務をしています。

この記事を見てくださっているあなたは、かつての私と同じように「パラリーガルを続けていく自信がない」と考えているのではないでしょうか?

そんなあなたに、私の転職経験をお話ししたいと思います。少しでも参考になれば幸いです。

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【何がきつい?】パラリーガルを辞めたくなった理由

業務量が多い

実は、就職した当初、入社した法律事務所がどのような案件をメインで扱っているのか詳しく知りませんでした。

事務所のホームページには「個人案件から法人案件まで幅広く扱う」と書いてあったのですが、ふたを開けてみれば、交通事故や債務整理などの個人向け案件がメインで、事務所全体としての案件数がとにかく多かったのです。

毎日のように新しいお客様から相談依頼があり、私は常に70名以上の交通事故や債務整理の案件を抱え、それぞれのお客様について、弁護士面談前の事前ヒアリングや、訴状起案などの業務に追われていました。

また、来所したお客様へお茶出しをしたり、全く別の案件の訴状を裁判所へ提出しに行ったり、弁護士の予定管理をしたりするなど、雑用や秘書のような業務も多かったです。

パラリーガルの業務内容って幅広すぎませんか?未経験の私にはとても大変で、毎日ヘトヘトでした。

クレーム対応に疲れる

自分の担当以外のお客様からの電話にも対応していましたが、特に弁護士に対するクレームへの対応が大変でした。

というのも、私がいた事務所では「弁護士へのクレームは必ずパラリーガルが対応し、決して弁護士にまわしてはならない」というルールがあったのです。お客様の数に対し弁護士の人員や対応が十分ではなかったので、「弁護士からの折り返し電話がない」「弁護士を出せ」というクレームがとても多かったです。

気性の荒いお客様からは、大声で「どうして弁護士を出せないんだ」「ちゃんと仕事をしろ」と延々言われました。

また、何度も無言電話をかけられ、挙句の果てにはここには書けないほどひどい罵声を浴びせられるなど・・・。

一方、当の弁護士はすぐそこにいるのに一切電話に出ることはなく、私はお客様へ何度も「申し訳ありません」とひたすら謝り耐え続けるのみ。

「私が責められているわけではない」とわかっているものの、やはり怒号を聞き続けるというのは苦痛ですし、まるで他人事のように知らんふりをする弁護士にもストレスがたまりました。

弁護士ファーストすぎて、パラリーガルの負担が大きかったです。

教えてくれない、できないと怒られる

私はパラリーガルとして未経験でしたので、法律事務所での実務がどのように進められるのか全く知りませんでした。

しかし、入社してからすぐ担当のお客様が振り分けられ、「とりあえずやってみて」と言われるだけ。電話の対応や書類の起案の仕方もわからず、すべて手探り状態でした。

新入社員への教育の機会が全くと言っていいほど無かったのです。

どうしてもわからないときは周りの方に聞いていましたが、事務所全体として「新人に教える」という雰囲気が全くないので、聞いた方の機嫌が悪いときはうまく教えてもらえなかったですし、わからないまま作業をして、時間がかかってしまったり間違えたりするとひどく怒られました。

ちょうどその頃、民間企業に就職した大学の友達と会ったのですが、その友達は入社後半年も研修期間が設けられていると言っていました。

その友達は研修期間が長く退屈だと言っていましたが、何も教えてもらえない私からしてみれば、とても羨ましかったです・・・。

給料が低い

業務量が多いにもかかわらず、パラリーガルの給料は決して高くはありません。

私の場合、未経験というのもあり最初は時給1,250円でした。仕方ないとはいえ、金額としては大学生のアルバイトレベルです。

昇給に関わる面談の機会もありますが、ボス弁護士の気まぐれで判断されるので、必ずしも業務内容にあった給料が支払われるわけではありませんでした。

当時働いていた同僚は、2年ほど働いていて休む日数も少ないにもかかわらず、はじめの給料から昇給できていないと言っていました・・・。

お局の事務員にいじめられる

法律事務所には女性が多いことは覚悟していましたが、それにしてもまわりの女性たちに気を使うのが大変でした。

その原因は、隣の席が女性でした。いわゆるお局のような存在で、椅子にどっしりと座り、仕事中も業務に関係のない話や、他の社員の悪口を、他の人に聞こえるほど大きな声で、べらべら話すのです。

私は人の悪口を言ったり聞いたりすることが苦手ですし、そもそも業務をこなすことで精いっぱいでしたので、そういう話には極力参加しないようにしていたのですが・・・もしかしたらそれがお局の気に障ったのかもしれません。

私が定時で帰ろうとするのを見て「あら、早く帰るのね」と冷たい視線を向けたり、私が担当しているお客様の案件を勝手に対応していたりと、嫌がらせのようなものを受けました。

「どこの職場にもお局はいる、気にしないで頑張ろう」と耐えていましたが、毎日のように続くとだんだん気が滅入ってしまいます。

まわりの方もそのお局には逆らうことができずにウンウンとお局の話を聞くばかりで、誰も私の状況に気づかず助けてはくれません。

4か月経った頃、職場へ向かうこと自体が嫌になってしまいました。

法律事務所を辞めて知的財産管理の仕事に転職した理由

  • 今後の展望が見えない
  • 不安になりながら仕事したくない
  • きちんとした教育を受けたい

業務量は多いのに昇給の見込みも無く、法律や実務についてまともに教えてもらえない。あげくの果てにはお局にいじめられる。当初、「法律に携わりたい」とパラリーガルになりましたが、このまま働き続けることや、今後のキャリア形成について不安になりました。

ただ毎日事務・雑務をこなすだけでは自分のスキルアップに繋げにくいと思いましたし、なによりお局からのいじめに心が限界を迎え、出社することが難しくなっていました。

そこで、自分が無理することなく成長できる職場に変えた方がいいと確信し、4か月という短い期間でしたが、思い切って転職しました。

私は法律事務所にこだわっていなかったので、民間の大手メーカーに入社しました。知的財産について、充実した社内講習や、外部団体の講習も受けさせてもらいながら、自分のペースで学び、業務に励むことができています。

幸い、今の職場にお局さんはいませんが、いたとしても匿名で相談できるコンプライアンス室があるので、安心して働くことができています。

今働いている法律事務所だけが全てではありません。自分のメンタルを犠牲にしながら無理して働き続ける必要はないのです。

パラリーガルを辞めるべき人・辞めないほうがいい人

パラリーガルを辞めたいと思う理由はいろいろあると思いますが、一時的な感情で辞めてしまってはいけません。

法律事務所は「法律に携わる」という点では、法律を使う弁護士の側で働けますし、専門的な話を聞いたり実務に携わったりする機会が多くあります。

また、担当した顧客の案件がひと段落したとき、顧客から「事務員のあなたの対応にもとても助けられました、ありがとうございます」と言われることが多く、やりがいを感じることがあるのも事実です。

辞めるべきかどうかについて、今一度よく考えてみましょう。

辞めるべきではない人

  • 明確に辞めたい理由がない人
  • 次の仕事に就くときに、今の仕事で頑張ったことを説明できない人
  • どうしても携わりたい案件がある人

もしも、上記3つのどれかに該当する方は、辞めることをもう少し検討することをオススメします。

明確に辞めたい理由がパッと思い浮かばない方は、転職時に辞めた理由を説明できない可能性が高いです。辞めた理由がはっきりしていないと、単に諦めの早い人と判断されがちです。

また、日々の仕事の中で自分が得たスキルを説明できない方は、これまでやってきた業務を一度振り返り、今後に活かせることがないか考えてみましょう。もしくは、スキルがつくまでもう少し頑張ってみてください。

他にも、今の法律事務所で扱っている案件の中で携わりたいものがある場合は、もう少し頑張ってみていください。例えば、今は個人向け案件の担当でも、経験を積めば法人向け案件の担当になれるかもしれません。

上司やボス弁護士と話す機会があれば、「将来的にはこういう案件を担当してみたいのですが・・・」と、地道にアピールしてみてはいかがでしょうか。

辞めてもいい人

  • メンタル的にもう無理な人
  • 次にやりたいことや目標が明確な人
  • パラリーガル以外の職種にも興味がある人

色々な事情が重なり、出社したくないほどつらくなってしまった場合は、辞めてもいいと思います。無理して働き続け、万が一病気になってしまったら今後の転職活動どころか日常生活にも影響が出てしまいます。

また、次にやりたいことや目標がはっきりしている方や、パラリーガル以外の職種にも興味がある人は退職を検討してもいいと思います。

法律に携わる仕事は法律事務所以外にもたくさんありますし、電話対応や資料作成など、パラリーガルで経験することは多くの事務仕事で活かすことができます。

パラリーガル経験者って、結構転職しやすいんです!

パラリーガルからのおすすめ転職先

別の法律事務所

業務量や給与の問題は、法律事務所を変えることで解決されるかもしれません。

四大事務所やそれに準ずるような大規模の事務所では、個人向けより法人向け案件を扱っていることが多く、パラリーガル一人あたりの案件数は少ないです。

また、大手は人事担当がいて給与体制や昇給制度が充実しているところが多く、ボス弁護士の都合で昇給できないということはありません。

教育制度もあるところもあるのでスキルアップにつなげることもできそうです。

色々な法律事務所があるので、取り扱う案件の内容や待遇について、転職エージェントで調べたり、実際の面接で聞いてみたりすることをおすすめします。

民間企業の法務

法律に携わることができるのは法律事務所だけではありません。

民間企業の企業法務を目指してはいかがでしょうか。パラリーガルで実務経験があるなら転職も有利です。

これまでの実務経験をいかし、法律のスペシャリストとして社員からの質問に対応したり、社員と弁護士の橋渡し役をしたりして活躍できそうです。

私の知人もパラリーガル経験を経てメーカーの法務部へ転職していました。上場企業だと、給料や待遇もそれなりに保証されていると嬉しそうに話していました。

企業によって扱う事業は様々ですので、まずは興味のある企業で法務部員の募集があるか探してみるといいと思います。

民間企業の事務

働き方として、特に法律にこだわらないのであれば、民間企業での事務もおすすめです。

パラリーガルで培った書類作成や電話対応などのスキルは、事務にも活かすことができます。

事務には、一般事務だけでなく、営業事務や貿易事務など様々あります。コミュニケーション能力や語学力など、あなたがお持ちのスキルを踏まえて検討してみてください。

ちなみに、私は転職先の大手メーカーで、事務の中でも知的財産を扱う担当として、特許の出願や商標の権利維持などの検討に携わっています。

社内外の方とのやりとり等はパラリーガルで培った事務経験を活かせていますし、また、もともと得意だったプレゼンテーションのスキルを、社内における知財管理の啓蒙活動に活かすこともできています。

パラリーガルから転職するときのポイント

転職エージェントに登録する

転職したい、または悩んでいるときは、とりあえず転職エージェントに登録しましょう。

登録すると自分の希望にあう求人を紹介してくれるサービスです。

だいたいどの転職エージェントにも面談をする担当がおり、転職の希望について具体的に相談することができます。

面談を通じて、仕事探しだけではなく、転職における自分の市場価値を知ることもできますので、まだ転職を決意しかねている方も、一度登録することをおすすめします。

退職準備をする

退職後のビジョンがはっきりした、または転職先が見つかったら、早めに退職準備をしましょう。

具体的には、事務所に退職の意向を伝え退職日を調整する、引継ぎ資料を作るなどです。

ただし、まだ退職希望日が定まっていないなかで話を進めると、事務所側にも迷惑がかかるので、ある程度確定してからにしましょう。

ハローワークでも大丈夫

基本的には転職先決定後に退職の意向を伝えるというのが理想ですが、メンタルがやられてしまった方は、いったん休憩するのもいいと思います。

金銭面で不安な場合は、ハローワークで失業手当をもらい、ゆっくり今後について考えてはいかがでしょうか。

ハローワークでも就職先を紹介してもらえますし、そこで再就職できたら再就職手当ももらうことができます。

しかし、受給には条件や必要資料などがあり、年齢や勤務期間によっても変わってきますので、よく調べてみてくださいね。

まとめ

私はパラリーガルを辞めてよかったですし、後悔もしていません。あのまま働き続けていたら毎日悩んで病気になってしまっていたかもしれないです。

もしも、あなたがパラリーガルを辞めたいと悩んでいるならば、なぜパラリーガルとして働きたいのか、今一度考えてみてください。

法律に携わりたいから・・・?困っている人々を、法律事務を通じて助けたいから・・・?それは、今の事務所でなければいけませんか?ほかの事務所や、法律事務所以外のフィールドでもできそうですか?

法律事務所は事務所によってカラーが全然違いますし、あなたに合う事務所・合わない事務所があって当然です。

今悩んでいる方は、自分を責めるのではなく、自分がいきいきと働ける場所や方法を考えてみてくださいね。

私の経験が、少しでもあなたの決断の参考になれば嬉しいです。

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この記事の監修者

株式会社eia

 

この記事の企画・監修者は株式会社eiaです。クラウドソーシングサービスより実際の体験談の執筆依頼・インタビュー調査した内容をまとめた記事になります。

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