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「感謝される仕事に就きたい」「資格を活かしたい」。きっかけは何であれ、医療業界への第一歩を踏み出した方は多いと思います。私は臨床検査技師の資格取得後、7年間病院で働き、SMOにて2年間治験コーディネーターを経験、その後CROでCRAとして働けることになりました。

治験コーディネーターへ転職した理由は単純、治験業界の経験を積むためでした。臨床検査技師から直接CRAに転職ケースは少なく、治験コーディネーターの経験を積んでからならCRAになりやすいと転職相談の際にアドバイスを受けたのです。

私の場合は通過点として経験しましたが、それでも仕事内容に対して疑問を持つことは多く、仮に治験コーディネーターが最終目標であったとしても転職を考えたと思います。

これからお話しすることが同じような思いを抱えていらっしゃる方の参考になれば幸いです。

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SMOの治験コーディネーターを辞めたくなった理由

被験者さんの対応日は絶対に休めない

ご存知の通り治験コーディネーターのお仕事は被験者さんありきです。治験実施計画書に従い、決められた来院日に病院へ来ていただくようお願いしているのですから絶対に穴を開けることはできません。

私がSMOで働いていた頃は独身で、体調を崩したとしても自分の問題ですから何とかこなしていました。ですが今は結婚し子供もいる身。

保育園に通わせた途端、家では風邪一つ引かなかった子供が熱ばかり出し、何とか送り届けたとしても途中で呼び出されることはしょっちゅうです。

SMOは基本、一人体制で病院に行き業務を任されますから、急な休みの時は代理を立てることが非常に難しいです。

朝が早すぎる

担当の実施医療機関(施設)は自宅の近くとは限りません。私の場合、小規模(社員20人程度)なSMOでしたので関東の僻地にばかり施設がありました。僻地を戦略にした会社だったのはなく、都心部の施設は小規模SMOに入り込む隙がなかったのです。

当時私は東京に住んでおりましたが、担当施設は千葉と埼玉の奥地。病院の診察は基本午前中ですし、8:00には施設へ入らないと被験者対応できませんので、毎日朝5時台に自宅を出発していました。

会社の規定ではフレックス勤務を謳っていますが、それが適応されるのは数少ない本社への出勤日だけです。大手SMOではアクセスしやすい病院を押さえていますので自宅の近くを担当できるかもしれません。

ですが各社存続を賭けて実施医療機関を開拓しています。地方も重要な位置づけであり、自宅の近隣施設のみを担当したいという希望は通りにくいのです。

通勤時間短縮のために、朝ゆっくり出来ると思って自宅近くの会社を選んだのに、勤務地は遠いというこの矛盾。考えちゃいますよね。

SMOの治験コーディネーターは風当たりが強い

そう感じた方、いらっしゃいませんか?

例えば逸脱。未然防止は治験コーディネーターの腕の見せ所でもありますが、Drのうっかりが原因の逸脱、被験者さんの失念による逸脱、院内薬剤師が原因の逸脱など手に負えないケースもあることは事実です。

ですがすべての人に関わっていたのは治験コーディネーター。すべての逸脱に手を下したのは治験コーディネーターであるとみなされます。

院内治験コーディネーターであればそれほど追及されることはありませんが、「SMOの治験コーディネーター」であれば話は別。容赦なく担当施設交代、試験交代とされてしまいます。

これは気のせいではなくCROに転職してからもSMOには厳しく対応するようにと指導されました。また逸脱は、SMO内で共有され、再発防止策を検討していくのですがペナルティ(減給)が課せられる場合もあります。

女性社会

臨床検査技師として病院で働いていた時は、「女性ばかりの世界だなあ」と思っていましたが、SMOはそれに輪をかけて女性社会です。男性は数人の営業職と経営陣のみ、治験コーディネーターの男女比も1対10程度と圧倒的に女性が割合を占めています。

長年勤務して社に馴染んでいる人にとっては良いかもしれませんが、新人の女性は往往にしてそういった長期在籍者の餌食となります。

研修として運悪くヒステリーな指導者に当たった場合は毎日怒鳴られ、適切な評価をしてもらえず、社内でも低い評価が共有されてしまい、退職を余儀なくされ事を続け、やがて存続会社側の割り振りに従い新しい施設へ異動となる人も多くいました。

そんな中で上手く立ち回っている人もいましたが…。おかしな話ですが、もう少し男性の割合が多ければ女性の態度も変わるのかもしれませんね。

SMOは吸収合併を繰り返す

昨今、SMOは統廃合が続いています。当然ですが、吸収される側(消滅会社)の社員は吸収する側(存続会社)の規定に合わせることになります。吸収によりメリット・デメリットがあると思いますが消滅会社側の社員にとってはデメリットが大きいのではないでしょうか。

私の所属していたSMOも敢え無く大手SMOに吸収されてしまったのですがその時に感じたことがいくつかありました。

  • お給料が下がった
  • 治験コーディネーターのお給料は、「臨床検査技師よりは高い」が、「CRAよりは安い」です。SMOにもよりますが、実施医療機関へ出向くと日当が1500円程度貰えることがあります。

  • SMOの吸収合併はある日突然やってくる
  • 一般社員にとって、吸収の発表は合併の1ヶ月前を切ることも少なくありません。もちろん幹部職には事前に知らされていますが現場への影響は「所属会社が変わる」「待遇が変わる」のみと考えられているのか、あまりに直前の発表となります。青天の霹靂、とはこのことです。

  • 望んでいなかった会社での仕事
  • 私は和気藹々と、頑張ってみんなで会社を大きくしよう!という小さな会社が好きだったのですが大手SMOでは本社に出社しても年に1度しか合わない人ばかりで、殺伐とした雰囲気を感じました。またそれまで社内で培ってきたキャリアもリセットされてしまいました。

    昇進は存続会社側での継続勤務年数がベースとなっていたのです。

私がSMOのCRCを辞めてCROのCRAへと転職した理由

  • お給料を上げたい!
  • 自由が欲しい
  • CROは女性が活躍できる世界
  • 医薬品の開発側に立ちたい

薄給の代表といっても過言ではない臨床検査技師。そこから治験コーディネーターになった私は少し生活が楽になりました。余談ですが「一人暮らしをしている人数」でその職業の待遇は明確になると思っています。

臨床検査技師は寮の補助もなく、親元から通っている人がほとんどで、一人暮らしをしている人も親の援助を受けていました。SMOではグッと一人暮らしの割合が増え、30代前半でマンションを購入している人もいました。

CROではもっと余裕ができ、投資の話をする人が多いです。このように給与面では確実にCROの方が良かったため、CRAになろうと決意しました。

また私が企業に就職したい理由が、病院での「タイムカードから解放されたい」、「病院から出たい」、でした。1分も遅刻が許されないタイムカード生活を続けているとSMOやCROのフレックス制度は何と輝いて見えたことか。SMOではフレックス制度は事実無根の状態でしたが、CROでは完全に適応されています。

「病院から出たい」については?と思う方もいらっしゃると思いますが、私にとっては勤務先から一歩も出ない(出てはいけない)生活が辛かったのです。CRAは飛行機に乗って全国へ行くことができます。この仕事をしていなければ足を踏み入れることもなかった地域へ訪れることができるのです。また休憩開始時間も個人の自由。

時間をずらして空いたカフェでゆっくりランチすることも可能。これぞ私の求めていた自由、と思っています。

結婚、出産は幸せなイベントであり、仕事においては時に足を引っ張る存在でもあります。CROではSMO以上に結婚、出産後の待遇がよく、活躍できる場が用意されています。

遠方の出張ができないCRAにも理解がありますし、保育園の急な呼び出しに対しても被験者さんを相手にしている訳ではないので融通が利きます。外勤したくないCRAには社内業務も用意されています。

もちろん、SMOでも社内勤務を希望すれば通るかもしれませんが、外勤できない人はSMO内での職種変更という名目で給与ベースを下げられてしまいます。CROではそのようなことはありません。

医療機関、SMO、CRO、どこに所属していても「1日も早い医薬品の開発」という目的は揺るぎません。私の場合、最初から通過点だったにしろ治験コーディネーターの立ち位置が嫌だったわけれはありませんが、誰よりも治験に精通していなければならないCRAに憧れていました。

よく、「なぜCRAになりたかったの?」と聞かれますが立ち話程度で説明できるものではありません。「お給料が良かったから?」「いろんな所に行けるから?」もちろんそれも理由の一つです。

ですが私には医療を行う立場ではなく、医療を進めることのできる立場に強い憧れがあったのです。それは病院側ではなく開発者側で出来ることだと確信していました。

治験コーディネーターを辞めるべき人・辞めないほうがいい人

言うまでもなく、転職は人生において大きな転機です。治験コーディネーターの経験を無駄にしないためにも、「辞めたい!逃げたい!」と言ういっときの感情に振り回されるのではなく、転職に向けてご自身のステータスを把握する時間が必要だと思います。

辞めるべきではない人

  • 転職を繰り返している人
  • 治験コーディネーターを始めて1年未満の人
  • 病院で働くことが好きな人

これらに該当する人は転職を再検討することをお勧めします。

私が臨床検査技師からSMOに転職する際、とある面接官から言われた言葉は「経歴が信用できない、うちに入ってもすぐ辞めるんじゃない?」でした。この時の私の職歴は病院2つ、つまり1度転職したのみでした。

今考えると圧迫面接だったのかもしれません、ですが印象は1度の転職でも悪くなるのだと勉強になりました。

「治験コーディネーターになって1年未満」とは「素人です」、と言っているようなものです。未経験者はだいたいGCP研修を2ヶ月、OJTを3ヶ月行います。そこから独り立ちして何が経験できるでしょう?

おそらく最初は簡単な短期試験から入ります。次の転職先にもよりますが、それが治験業界であった場合「SAEを経験したことは?」「事務局対応はできる?」この質問に胸を張って答える事ができるでしょうか。最低でも2年は経験を積むべきです。

治験コーディネーターになられた方は、根本的に病院で働く事が好きな人だと思います。SMOから離れるということは患者さんとお別れするということ。

私もCRAに転職するときは何のために国家資格を取ったのか自問自答を繰り返しました。もちろんその知識が無駄になることはなかったのですが、「患者さんとはもうお付き合いできない道」「資格の効力が及ばない道」を選ぶことは、思った以上に次の職への意志が必要です。

後悔しないためになぜ病院で働こうと思ったのか、今一度振り返ってみてください。

辞めてもいい人

  • 十分に経験を積んだ人
  • 目標がある人
  • 疲れてしまった人

転職に役立つ経験(経験年数、内容、資格)を積み、SMOで満足できない人はおのずと次の目標が見えてくると思います。

転職はポジティブな理由が一番ですが、逆に治験コーディネーターの仕事に疲れてしまった人も頑張らずに辞めて良いのではないでしょうか。今までたくさん我慢を重ね、現状に希望を見いだせなくなってしまったのですよね。

まずは自分の身体ありきです。次の仕事に行く前に休息する、というのも人生において大切です。

退職手続きのアドバイス

退職する時期は3カ月前

治験コーディネーターは被験者さんも含めたくさんの人が関係している仕事なので、引継ぎには時間がかかります。最低でも3か月前には伝えた方が良いと思います。

退職理由は率直に伝えたらいい

個人的には、退職の理由は直ぐにでも辞めたい場合を除き伝える必要はないと思うのですが、まずは上司に率直な理由をお伝えすればよいと思います。よほどおかしな理由でもない限り会社に退職を止める権利はありません。

ですが「あの人が嫌だから」等、ネガティブな理由は人事部のみに留めておくべきです。会社全体に知らせて気持ちをスッキリさせたところでそれは一時的なもの。その後の選ぶ道にもよりますが、今までの経験を生かすとなるとやはり医療関係が多くなると思います。

狭い世界ですからその人に再び出会う可能性も低くありません。

【補足】退職金について

最近は退職金が前払いとして月々の給与に含まれる場合が多いです。これは入社時に選択できます。勤続年数に関わらずもらえます。私がSMOを退職した際は、退職時に支払われる規定でしたが1年以上からもらえました。

治験コーディネーターからのおすすめ転職先

院内CRC

前述のとおり院内CRCとSMOのCRCに対するCRO、治験依頼者の態度は全く違います。院内CRCのご機嫌を損ねてはその施設での次の治験を受けてもらえないかもしれないからです。

絶対数が少ないので転職は狭き門となってしまうかもしれませんが、晴れて就職してSMOでの業務量を院内でこなした場合、この人は何て働いてくれる人なんだろう!と驚かれ重宝されることでしょう。

またSMOと違って吸収される恐れがありませんので、業務に対しての気持ちのゆとり(売上を気にしなくてよい毎日)は計り知れないと思います。

CRA

治験コーディネーターの人はCRAになりたくない!と口を揃えて言います。事実私も、深夜のメール、出張ばかり、お給料はいいかもしれないけど昼夜働かされる仕事になんで就きたいのと上司に散々言われました。

この悪いイメージを覚悟して飛び込んだCROの世界でしたが、それは事実無根でした。本来深夜まで働く必要はなかったのです。フレックス制度や出張の多さをを理由に業務の時間配分が出来ていないCRAはいます。

でも定時で帰るCRAも沢山います。この差は自己管理が大きいと思います。また出張も無理なくスケジュールを組むことは可能です。これはCROに就職して実感した事実であり、CRAは女性が長く活躍できる職種なのです。

人材紹介会社

全くの異業種と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、治験コーディネーターからも、CRAからも転職される人が意外に多いです。というのも医薬品開発業界は転職相談が多く、業界経験者は転職希望者の気持ちに誰よりも共感できるのです。自ずと転職成功率は上がってくると言います。

出来高制の会社もありますし、のんびり在籍してお給料が貰えると言う世界ではありませんが、その人に寄り添い、新しい道へ送り出す人材紹介の仕事も、未来の可能性の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

治験コーディネーターから転職するときのポイント

CROへの転職を目標にSMOに就職した私の例は特殊かもしれませんが、病院経験しか武器がなかった私が精一杯考え抜いた方法がこちらです。

臨床検査技師時代にまず転職エージェントのDODAに登録しました。そこでCROへの直接転職は難しいので一旦SMOへ就職してはとアドバイスを受けました。

そこから闇雲にSMOを探したわけではありませんでした。親会社にCROを持つSMOに絞ったのです。もちろん面接時に「いつかCRAになりたいです!」何て言えませんのでSMOに就職してから虎視眈々と機会を待ちました。あわよくばグループ会社として異動願いを、と希望を抱いていたのです。

結果そんな都合の良い社内募集もなかったのですが、完全に無駄だったわけではありません。多少なりともCROとの関わりはありましたし、そこで人脈を作り、少しずつCRAへの憧れを伝えたり情報を入手したりして行きました。

強かな転職計画は順調に思えていましたが、吸収合併によりSMOは親会社から完全に切り離される形となってしまい、私は吸収先のSMOへ就職するしかありませんでした。この時のSMO経験はわずか1年。新人に毛が生えた程度です。

正念場と腹を決め、最低でも2年経験を積み、もう一度CROのドアを叩いたのです。そこでようやく熱意と経験が認められCRAになる事ができました。

とにかく転職で重要なのは上部だけの志望動機ではなく、経験と熱意だと思います。使えるものは人脈でも何でも使いましょう!

まとめ

大変なこともありますが、SMOの治験コーディネーターは医薬品を未来へ導く、やりがいのある素晴らしい仕事です。活躍しようと思えばいくらでもステージが用意されています。

それでも辞めたいと思っている方、願わくばポジティブな理由で転職をしていただきたいと思います。全てを投げ出したくなる事ってありますよね。どう頑張っても付き合えない嫌な人、いますよね。

私も何度もありました。でも思うのです。全てを投げ出したくなってもやけになってはいけない。嫌いな人のことを考えて時間を費やすくらいならもっと自分を磨かないと。

まずは目標を、そしてそれに見合うだけの努力を。転職によってあなたに輝かしい毎日が訪れることを願っています。

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この記事の監修者

株式会社eia

 

この記事の企画・監修者は株式会社eiaです。クラウドソーシングサービスより実際の体験談の執筆依頼・インタビュー調査した内容をまとめた記事になります。

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