グランドスタッフは華やかで、各航空会社それぞれの色がある素敵な制服を着て颯爽と空港を駆け回る。人気ランキングでも常に上位の女性にとって憧れの職業ですよね。
私もそんな女性が輝ける仕事に就職したいと思い、倍率が高い試験に無事合格し、念願のグランドスタッフになれました。新卒で右も左も分からないまま入社し、3年程続けて退職しました。
仕事内容も職場環境も素敵でしたが、どうしても未来のキャリアが描けず退職を決意しました。転職さきは専門商社の事務職です。結果的に、私は転職して本当によかったと思っています。
ただ、かつての私のよように「好きな仕事だけど、この先続けていけるか不安でしょうがない・・・」と悩んでいるかたも多いと思います。
今回はグランドスタッフを続けようか迷っているあなたに、私の経験を踏まえて辞めたくなる理由や辞めない方がいいかた、オススメの転職先までをご紹介します。
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グランドスタッフを辞めたくなる理由
この記事の目次
不規則な生活
空港や航空会社にもよりますが、飛行機は基本的に朝早くから夜遅くまで飛んでいます。それに対応するため、グランドスタッフは基本的に早番・遅番のシフト制で勤務します。早晩の勤務時間は始発便の時間帯によって決まります。
始発便フライトが7時頃だとそれまでにブリーフィングと呼ばれるその日の打ち合わせや情報共有、カウンターオープンなどの事前準備があるので、出勤時間は2時間前の5時頃になります。
空港は基本的に騒音などの影響を考え、市街地から離れたところにあることが多く、空港までの通勤時間を踏まえると起床時間はかなり早朝になります。実際、私が働いていたときの早晩では基本的に4時に出発していたので3時に起床していました。
同僚も同じような時間に起きていたので、早番の前日は寝る時間もかなり早く、一般的に夕飯を頂く時間には就寝をしていました。反対に遅番では、昼頃に出社し最終便を見送り退社します。
到着便の担当になるともっと遅く、各地から到着する便を待ってお客さまを接客してから退社します。飛行機の到着時間がかなり遅れたり、違う空港に向かう飛行機が目的地を変更するダイバート便が深夜に到着してしまうこともあります。
深夜なので家に帰る手段がない場合は、お客さまに空港で一夜過ごして頂くのでグランドスタッフも朝まで働きます。
このように勤務時間がかなり不規則なので体のリズムが崩れやすくなり体調管理が難しく、体を壊してしまう同僚もいました。また、シフト制で基本的に土日休みがないため友人や家族との予定を合わせるのが難しいこともあります。
危険予知を常に心がける
航空会社は人命を預かるので、かなりシビアで細かい確認作業を行います。例えば、お預かりした荷物の個数データが実際数えたものと合わない場合はテロなどの可能性もあるため数が当たるまで出発できません。
そのため荷物数のアンマッチを防ぐため荷物を預かるときの手順やルールがかなり細かく設けてあります。
それができていなかった場合にはアンマッチを起こしていなくてもレポートを作成しないといけません。
このように全ての事柄において危険予知能力がかなり求められ、問題が起こらなかったとしても問題を起こすような可能性のある行動や言動には厳しく注意され、レポートでなぜなぜ分析をし自らの行動を深く反省します。
覚えることが膨大
航空会社にもよりますが、端末の操作がかなり難しく操作を覚え、慣れるのに時間がかかることがあります。
それに加え、日々刷新される航空会社のキャンペーンや新サービスなどの情報も知っていてすぐにお客さまへご案内できることが求められます。国際線であればビザの有無や滞在日数などの渡航条件が国によって違います。
調べることもできますが、出発時間の遅延は航空会社への信頼を損ねることになり、スピーディーな接客が求められるのである程度覚えておく必要があります。
乗り継ぎ空港によって荷物を取り扱う条件も異なるので、お客さまの行き先や滞在期間、乗り継ぎ空港から瞬時に渡航可能か、荷物はどこまで預かれるのかなどを判断しないといけません。
間違った判断で入国できないお客さまを飛行機にのせてしまうと航空会社に多額の罰金が課せられることもあります。時間との勝負で、ときにかなりのプレッシャーを感じることがあります。
結果主義でない
グランドスタッフは接客が主な仕事なので、基本的に個人の数字が出ず結果が見えにくいので手順や過程などが評価の基準です。
あまりクリアに見える評価基準がないため、時には上司の好き嫌いが入ることもあり、評価が不平等だと感じるかたもいると思います。
人命が関わる仕事なので、普段の人命に直接関わることのなさそうな業務にも手順や細かなルールが存在し、その手順に従わなくてはなりません。無駄だと思ってその手順を一部でも省いてしまうと先輩や上司に見つかったときに叱咤されることもあります。
淡々と同じ作業を繰り返さないといけないときもあり、過程や手段は自分で考えて結果を出したいかたには物足りなさがあるかもしれません。
スキルのある人が不足している
人気の職業なのでたくさんの新入社員が入社しますが、離職率も高いので慢性的に知識や経験などのスキルのある人が不足しています。
結婚出産などの関係で、入社5年未満での離職が高いので中間層の人材が少なく、新人と入社数十年のベテランのかたがいるという状況が見られます。
新人はちょっとしたことを聞きたくても忙しい環境でなかなか大先輩に頼りづらく、ピンチの時に教えてもらう人がいないのでミスをしてしまいます。
何十年もその仕事に精通しているベテランのかたは新人がなぜそんな簡単なミスをするのか時に理解に苦しみかなり叱ることがあります。
そうすると新人は次の質問があってもなかなか聞き出せず、またミスをしてしまうというような悪循環に陥ることがあります。
私は長く続けられる職場ではないと思い辞めました
不規則な生活で健康面がおろそかになることと、将来仕事と家庭のバランスをとることが難しいので長く働くことは厳しいと思いグランドスタッフを辞めました。
ずっと同じ場所で働くことも素敵ですが、体を壊したり仕事と家庭のバランスをとることにかなりストレスを感じたまま我慢や無理をして働く必要はないと思います。
ただ、安易に辞めるのはおすすめしません。グランドスタッフを辞めたいと思っている理由は人それぞれ違います。突発的な感情でまだ働き始めて間もないのに自分にはこんな難しい仕事できないと決め付けていませんか?
グランドスタッフを目指すかたは、試験倍率が高いので面接対策としてかなりグランドスタッフの仕事内容について事前調査や企業研究をします。
なので、グランドスタッフや空港勤務の厳しさを承知の上で就職されるかたが多いと思います。
グランドスタッフを辞めたあとに就職する会社のかたにも「厳しくプレッシャーのかかる仕事なので辞めた。」などの退職理由だと、また直ぐに辞められてしまうのではないかと不安にさせてしまい転職活動もなかなか上手くいきません。
せっかく倍率の高い試験に合格してグランドスタッフになれたのに、すぐに辞めてしまうのは勿体無いですよね。
辞めてしまってから何年後かにグランドスタッフの仕事が恋しくなり、復職されるかたもいるほど、魅力的な職業でもあります。本当に辞めてしまっても後悔しないかよく考えた上でグランドスタッフを辞める決断をしましょう。
グランドスタッフを辞めるべき人・辞めないほうがいい人
辞めるべきではない人
- グランドスタッフとして働き始めてから3年未満
- まだ一度も後輩の教育やOJTを経験していない
- 次にやりたい仕事が見つかっていない
もしも、上記の3つのどれかに該当するかたがいたら、グランドスタッフを辞めてしまうことについて慎重に考えた方がいいかもしれません。
3年以上勤めると退職金が出る企業が多いように、3年という区切りは一般的に仕事で一人前に成長するために必要だと思われている期間です。
仕事の奥深さを知って、新人のころよりグランドスタッフの仕事内容に魅力を感じることもあるので3年続けることをオススメします。
「人に教えられるようになって初めて一人前」と言われるように一度も後輩の教育に携わっていないという状況で辞めてしまうのは勿体無いかもしれません。人に教えることで新たな発見をすることもあります。
頼られている状況ができるとやりがいにもつながるので後輩の面倒を見れるようになるまではグランドスタッフを続けてみてはいかがでしょう。
もしまたグランドスタッフとして働きたいと将来思ったときにグランドスタッフとして独り立ちしていると即戦力として職場復帰できる可能性も格段にアップします。
次にしたい仕事があるかたは、辞める理由がポジティブなので次の仕事の面接も自信を持って望めると思います。
グランドスタッフは花形の職業なので、グランドスタッフになりたくって憧れていたあの頃の自分を思い出しみて辞めたことを後悔しないように慎重に考えてみてくださいね。
辞めてもいい人
- 不規則な生活で体調を崩してしまった
- もともとグランドスタッフをスキルアップのステップとして考えていない
- 仕事に成果報酬を求めている
上記に当てはまるかたがいれば、グランドスタッフを辞めてしまってもいいかもしれません。
体は一番大切なので、不調を感じていれば体を壊してしまう前に、頑張りすぎず自分の体と相談して辞めてしまうことが賢明です。体が悲鳴をあげているのに負けず嫌いのかたは頑張りすぎてしまうので体によく耳を傾けてあげてください。
元々グランドスタッフをキャリアでのステップアップとして考えていたかたもグランドスタッフとしての経験とスキルを活かせる職場に転職したり、次のスキルを求めて異業種にチャレンジすることをオススメします。
グランドスタッフとして培ったスキルをレベルアップさせるような職場を探すのもいいと思います。
仕事にインセンティブを求めるかたや報酬を増やしたいかたにも転職がオススメです。グランドスタッフは成果報酬ではないので、どれだけ頑張って仕事をこなしても一定の報酬しか得ることができません。
給料も基本的に年功序列なので、野心を燃やして働きたいかたには物足りないと感じるかもしれません。
自分自身の体と心に相談してベストな選択ができるよう参考にしてみてください。
グランドスタッフからのおすすめ転職先
グランドスタッフから転職を考えたときは、まず次に目指す職業を決定し、グランドスタッフからその職業へ転職できそうか事前に調べましょう。転職は基本的に即戦力として考えられるのでグランドスタッフのスキルが活かせそうな事業内容や職種であるか調査します。
新たに必要なスキルや知識が求められそうであれば、グランドスタッフとして働きながら資格をとったり、勉強して目指すべき職業へ転職できるよう下準備をします。転職エージェントや派遣会社に登録して働きたい地域での求人倍率を知ることも大切です。
その後、実際に面接を受けます。業種や職種が全く違い、正社員での転職が難しい場合は派遣からその仕事を体験し、実務経験を積むと正社員への道が開けます。
転職先が見つかったら、辞めることを伝え退職日を調整しましょう。大型連休や、夏休み冬休みなどは繁忙期なので退職しても職場の迷惑にならない期間を選んで転職活動をするとスムーズに退社することができます。
グランドスタッフから客室乗務員
グランドスタッフから客室乗務員を目指すのは定番です。客室乗務員を目指しているかたがステップアップのためにグランドスタッフに就職し、グランドスタッフとして接客のスキルを培った後、客室乗務員の面接に挑むかたが多いです。
また空港で客室乗務員のかたとお話する機会も多く、世界を飛び回る生活スタイルや、限られた機内でどのようにお客さまをもてなすことができるかに挑戦したいと仕事内容に魅力を感じ転職されるかたも多いです。
グランドスタッフから事務職
グランドスタッフはシフト制の交替勤務で深夜残業も多くプライベートの予定をたてるのが難しいと感じているかたは、事務員を目指すことが多いです。
事務職だと基本的に土日休みで勤務時間も日中なので、友人や家族との予定を優先できます。また、グランドスタッフは基本的に立ち作業が多く、ヒールで空港を走り回ったりすることもあるため体力勝負という面があります。
事務職だと一般的にPC作業が多いので疲れきることもなく、子育てや家事にもエネルギーを費やすことができます。
グランドスタッフから銀行員・地方公務員
グランドスタッフからの転職先として人気なのが、銀行員や地方公務員です。事務員のように基本的に土日休みで勤務時間も一般企業と同等なのでアフターファイブも満喫できます。
また、銀行員や地方公務員は安定した職業で人気も高いのでキャリアとして肩書きにも泊が付きます。
グランドスタッフのように空港勤務だと基本的に地元を離れて働いているかたが多いので、地元に帰って働きたいと思うかたに地域密着型の銀行員や地方公務員は特に人気です。
まとめ
私は、グランドスタッフから専門商社の事務員に転職し、転職して本当によかったと満足しています。自分のライフスタイルに合うような仕事なのでプライベートも充実しているからです。
グランドスタッフは素敵な仕事で飛行機や空港が好きなかたにとって最高の空間だと思います。辞めてしまう前に本当に後悔しないかもう一度よく考えてくださいね。
ただ、かなりストレスが溜まってメンタルが不安定だったり、健康面に不安があるかたはお医者さんと相談してできるだけ早期に辞めるという選択をすることも大切だと思います。
もしグランドスタッフを辞めたいけど勇気がでないかたや、グランドスタッフから転職できるか不安なかたがいれば、この記事を読んで今後の参考にして頂けると幸いです。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし、今の仕事が不満なら、ミイダスを使い転職した場合の想定年収を確かめてください。
診断後に無料登録すると、7万人の転職事例ビフォー・アフターが検索できるので、同職業の先輩の転職先も調べることができます。
辞めた後どうなる?を知ることで、何か今の現状を解決するヒントが掴めるはずですよ。
(診断時間は約5分です)