華があると思われがちなパティシエという仕事。
でも実際は、体力仕事ばかりだし、朝は太陽が昇る前に出社して、夜は時計の針が次の日の時刻を指す頃に帰宅する町ブラックな職場。
そしてお給料はとてつもなく安く、女性であったら男性上司からつよく当たられることも多かったりと、なかなかしんどいことが多いと思います。もう辞めたいな。なんでパティシエになったんだろうと思ってしまっているあなたへ、、、
私も同じような経験をしてきたのですが、少しの意識の違いで毎日を変えることが出来るようになりました。ここにその内容をいくつか書きたいと思います。
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仕事の意味を理解する
言葉にしてみれば、そんなことわかってるし。と思いますよね?でも、辛いなぁと思っている時はなかなかその仕事の意味を客観的に考えることは出来ないと思います。
まずは接客、私も初めはお菓子が作りたくてパティシエになったのに、なんでお客さん相手にヘラヘラしてレジを打たなければいけないんだ?と思った事もありましたが、いくら美味しいケーキを作れたとしても、お客さんが買ってくれなければ意味がない。
中で一生懸命作っているものも、私がしっかりしなければ売れない。と思うようにしたのです。
そうすると、お店の中を違う目線で観れるようになりました。
- ケーキの並べ方、どの角度で並べるとツヤが出て美味しそうに見えるか
- 並び順はこうのほうがフルーツが映えるんじゃないか
- お店のディスプレイを季節ごとイベントごとにもっと変えた方がお客さんが喜んでくれるんじゃないか
- ラッピングは用途によって工夫して変えてみたらどうだろうか
などと、自分がお菓子を作りたいからお客さんに喜んでほしいにシフトチェンジしたのです。
すると、目に見えてお客さんの反応が変わるのが分かりました。接客なんてやりたくないと思っている時は、きっと何も見えなくなっている時だと私は思うのです。
お客さんがいて初めてケーキが作れる。基本の「き」を感じました。
次に計量、こんなちょっとのことくらい自分で測ってくれよ、なんで私は計量しかやらしてもらえないの?私も思ったことがあります。
でもその計量も、ただ計っているだけではありません。
1グラム違えば、材料が1つ欠けていれば、そのお菓子は完成しないし、計量がスムーズに進んでいれば仕事がスムーズに進みます。
測りながら先輩が作業している姿を盗み見るチャンスでもあるし、次に作るものは?と考えながら計量することは、今後仕込みに入った時に必ず役に立ちます。
在庫確認だって、綺麗に整頓されたお店なら楽かもしれないけれど、雑多に置かれているお店だと本当にしんどいですよね。どこになんのお菓子が入ってるの?聞いてもちゃんと教えてくれない先輩もいるかもしれません。
そんな時に嫌になってしまうよりも、ここをキレイに整頓して、みんなが働きやすいようにしてあげよう。
いっそのこと、私がキレイにしてるからみんな働きやすくなってるんだぞ!と心の中で思うくらい図々しくてもいいのかもしれませんね。パティシエは特殊な仕事ですし、いい子ちゃんなだけじゃ耐えられないことだっていっぱいあります。
まずはお客さんがいて、パティシエという仕事が成り立つという事を思い出してみてほしいです。
接客も計量も、雑用だと思うか、お店の重要な立ち位置だと思うか、意識の違いで気持ちもだいぶ前向きになってきませんか?
簡単な仕事ほど個人差が出る
- 朝の掃除
- ケーキの仕上げ
- クリームの泡だて
たくさんの仕事があるなかで、ささっと流れで終わらせるような仕事も多いと思います。少ない時間の中で少しでも有効活用出来るようにと、簡単な仕事は時に手を抜きたくなってしまう事もあるでしょう。
でも、そこをしっかり出来るようになると、私は自信がつくようになりました。1つ手を抜いてしまうと、誰が見てるわけでもないけど、自分の気持ちの中でだらけと後ろめたさが出ます。
それは仕事が嫌だなー早く帰りたいなーという考えに直結すると思うのです。それに、上司は何だかんだでみてくれています。それを感じることができるのはもう少し先かもしれないけど、必ず報われると思うのです。
私は毎朝、表の看板に今日誕生日の子の名前を書く仕事を任されたとき、毎日違う挿絵を描くようにしました。
キャラクターであったり、季節のお花や風景であったり、誰に頼まれたわけでもないのですが、入り口でお客さんをお迎えするところ、気持ちよくいい気分で入ってきてほしいという想いも込めて毎日書きました。
他の人は名前を書くだけです。ある日1人のお客さんが、毎回違う絵が書いてあったりして、表の看板はすてきね!と言ってくれました。
名前を書くという簡単な仕事でも、取り組み方を変えるだけで相手に与える印象がガラッと変わるのです。お客さんからの言葉で、私はこの店の誰よりも看板が素敵にかける!という自信にもつながりました。
しんどいとか辛いときは、自分のことを出来ない人間だと思ってしまうこともあるかもしれません。なにも難しいことばかりに挑戦しなくてもいいのです。
出来る事を精一杯、他の人よりも丁寧に心を込めることで、自分の自信に繋がってくるのではないのでしょうか。
毎日同じことをやる事に意味がある
毎日同じ計量、毎日同じジェノワーズの仕込み、毎日同じパティシエール、毎日同じデコレーション。
毎日毎日同じだと、飽きてきたりやりたくなくなってくることがあるかもしれません。でも、毎日同じ事をやることで、ちょっとした違いに気づくことが出来ます。
- パティシエールのツヤが昨日より良く出来たな
- ジェノワーズが綺麗に焼けてるな
- 今日のケーキの仕上げは上手くいったな
など、毎日同じ事だからこそ、昨日よりももっとよくと考えることができるし、自分の成長を感じることができるのではないでしょうか。
入ってすぐは、プリンを仕込む店が多いと思います。こんな簡単なやつつまらん。と思う事もあるかもしれません。でも、すがでないようにしっかりゆっくり丁寧に混ぜる、どの器も同じ量になるようにドロッパーを使える。
お店のお菓子を作る上で大切な事がいろいろ学べるお菓子だというのも事実です。毎日同じ事をいかに研究出来るかで、もっともっと楽しくなってくると思うのです。
私がケーキ屋で働いていた時はシュー生地のプロと冗談で言われるくらい、四六時中シュー生地を仕込んで焼いていました。
初めは、あぁ他のお菓子も作りたいな、変わってほしいなと思っていたのですが、どこまで火を通せばいいツヤに仕上がるか、卵の絶妙な量、絞りの正確さ、科学的な目線でシュー生地を勉強する。
そうすると、毎日何か1つ、昨日より良くなるように意識したり、うまく安定して作れるようになれば毎日全く同じものを作れるように、とどんどん自分が成長していくのを感じられたのはその仕事でした。
まったく同じものを作ることはとても難しいことです。意識しなければ違いも分からないし、また同じ事の繰り返しの毎日かよ。って思っていてはそれ以上なにも得られません。
毎日同じことが出来ることを、もっと喜んでもいいのではないでしょうか。
違うこと、新しい事は魅力的です。いつも同じじゃマンネリ化してきて、やる気もなくなってしまいますよね。
でも、同じ日なんて1日もありません。しんどくて辛くて視野が狭まることで、普段と違うことすら見落としてしまうかもしれません。
同じ事を同じように出来る自分をもっとほめてあげてください。
イベントを精一杯楽しむ
これも当たり前じゃん。と思われがちですが、本当の意味で楽しむとは、お客さんよりもイベントを自分がどれだけ楽しめるかなのです。
私は初めに就職したのは結婚式場でした。結婚式場で働いていた時にある先輩に、クリスマスの怒涛の忙しさを知らないなんて、パティシエ損してるよ!!
と言われたました。そこで私は個人店に転職して、クリスマスの倒れそうな忙しさを経験したのです。
もちろん眠気もあるし、いつも以上に忙しいしみんなピリピリしている瞬間だって必ずあります。それでも、クリスマスやひな祭り、バレンタインは、パティシエに与えられた楽しみでもあるのです。
追い立てられるのが嫌いだ!という人は難しいかもしれないけれど、出せば出すだけケーキや焼き菓子、お菓子というお菓子がじゃんじゃん売れていく様は本当に快感です。喜んで行くお客さんの顔、忙しいとそういう顔をみのがしてしまいます。
あなたはどうしてパティシエになったのですか?作るのが楽しくて、食べてもらうのが楽しくて、パティシエになったのではありませんか?
毎日がしんどくて辛いと、自分がなぜここにあるかを忘れてしまう時だってあると思います。それを思い出させてくれるのが季節行事、イベントだと思うのです。
例えばひな祭りは、女の子の成長を両親が願ってお祝いする行事です。このお雛様お内裏様のお人形に、両親はどんな願いを込めるのだろう。このお菓子を食べた子供達はどんな顔をするんだろう。
バレンタインだったら、ウキウキした女の子が、1人の男性を思ってチョコレートを選んだり、義理チョコで山のように買っていく子がいたり、逆チョコレートで男性がなれないケーキ屋にきて選んでいる場面に遭遇する事もあります。
お誕生日ケーキなんて、その人の特別な1日に携われるなんて最高に幸せな事だと思います。
仕事になってしまうと忘れがちですが、パティシエという仕事は、みんなの人生に華を添えることが出来る仕事なのです。イベントの時はそれが一番分かりやすいときです。自分が楽しむことでお客さんへの接し方も変わります。
誰かの幸せの手助けをしている。そう思うだけでちょっとした雑務も一気に意味のある仕事になってくると思うのです。
それでも辞めたいならパティシエから転職したらいい
せっかく就職したんだから頑張りたいと、みんな思っていると思います。まだまだやりたい事が1つもできていないし、もっと頑張りたい。
それでもなかなか仕事場に馴染めなかったり、仕事の辛さに耐えられないと思う事も当然あります。そんな時は思い切って転職しちゃいましょう。お店はそこだけではありません。
お菓子を作れるのはケーキ屋だけではありません。
結婚式場なら、福利厚生もきちんとしていてある程度お給料もよく、お休みもきちんととる事ができます。仕事とプライベート、どちらも充実させる事が出来るようになります。
また、料理人やプランナーなど別の業種の人たちがいる分様々な人の意見が聞けるし、人数も多くワイワイ楽しめます。個人店の少人数で毎日同じ顔を見合わせて働くことにも嫌気がさしてしまっている人は、結婚式場がおススメです。
カフェへ行けば、お菓子以外に料理やコーヒーの勉強も必要になるかもしれないけれど、雰囲気のいいお店で純粋にお菓子作りだけを楽しめるかもしれません。
コック服に高い帽子ではなく、ラフな格好にハンチングなどお洒落をして働くことにも魅力を感じるかもしれません。
レストランへ行けば、毎回仕込みためをするわけではないし、お客さんの注文に合わせてお菓子を作るから、ケーキ屋とはまた違ったお菓子作りの感性を磨くことが出来ます。
その場その場で仕上げるお菓子(アシェットデセール)は時間との勝負になる部分もありますが、今作ったものをすぐお客さんに食べてもらえる楽しみは、レストランならではの魅力です。
ひとくちにお菓子作りがしたいといってもお菓子作りを仕事にできる場は沢山あります。そしてありがたい事に、パティシエを求めている職場も沢山あります。
自分が手に職を持てている事に自信を持って、働く場所を思い切って変える事も時には大切な事なのだと思います。
職場の人間関係に悩んでいる人は、迷わず転職していいと思います。そこに居続けることでお菓子作りを嫌いになってしまう事が一番もったいないことです。
もし、パティシエはもういい・・・ということなら、異業種へ転職することだって若いうちならできます。パティシエから事務に転職した元同僚もいましたし、異業種への転職なら若いうちに動いたほうが有利ですよ。
まとめ
ここに書いた事は、私が行ってきた意識の変え方ですがパティシエという特殊な仕事は悩みが尽きませんよね。
サービス業を喜んでやっている人は変態だと言われるくらいしんどい職業です。
初めに書いた通り、朝は太陽とともに、帰宅は次の日になってから、文字通り朝から晩まで仕事漬けの職業ではあります。
それでも夢を持って目指した仕事だから、少しでも意識を変える事で毎日の仕事がちょっとでも楽しく感じる事が出来るようになってくれたら嬉しいです。
それでも仕事を楽しいと思えない時は、辞めてゆっくり休むことも必要だと思います。一番悲しい事は、大好きだったお菓子作りを嫌いになってしまう事です。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし、今の仕事が不満なら、ミイダスを使い転職した場合の想定年収を確かめてください。
診断後に無料登録すると、7万人の転職事例ビフォー・アフターが検索できるので、同職業の先輩の転職先も調べることができます。
辞めた後どうなる?を知ることで、何か今の現状を解決するヒントが掴めるはずですよ。
(診断時間は約5分です)