仕事に対する厳しい叱咤と要求、とことんまで追い込み、部下を潰してしまうクラッシャー上司。パワハラやブラック企業など企業倫理の徹底が注目される昨今でも、依然として減らないクラッシャー上司。
その存在は直接的に辛い思いをする部下だけでなく、企業にとっても頭の痛い存在です。クラッシャー上司本人は自分自身の問題に気づいていないケースが多く、その対処は難しいものです。
しかし、そんなクラッシャー上司に自分の仕事や人生を左右されてはいけません。クラッシャー上司に萎縮してしまうあなたに、対策を教えます!
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし、今の仕事が不満なら、ミイダスを使い転職した場合の想定年収を確かめてください。
診断後に無料登録すると、7万人の転職事例ビフォー・アフターが検索できるので、同職業の先輩の転職先も調べることができます。
辞めた後どうなる?を知ることで、何か今の現状を解決するヒントが掴めるはずですよ。
(診断時間は約5分です)
クラッシャー上司の特徴を理解しよう
この記事の目次
クラッシャー上司からの執拗な叱責や過大な要求を受け続けていると、上司に対して嫌悪感を抱いてしまいます。当然、日々の仕事もつまらなくなり、モチベーションも下がるでしょう。
また、上司に対して萎縮してしまい、自分の意見や考えを伝える事もできなくなり、追い込まれていきます。上司に対して、憎悪や恨みといったマイナスの感情に支配される事もあるでしょう。
そうなると、事態は良い方向へ向かわず、結果的に自分自身が潰されてしまう場合もあります。クラッシャー上司への対策を考える上でまず大切なのは、マイナスの感情に流されず、一旦冷静になって、敵を知る事です。
クラッシャー上司に悩んだ経験のある100名にアンケート調査した結果、クラッシャー上司の特徴には以下のような特徴があることが分かりました。
- 自己中
- 気分屋で気持ちの浮き沈みが激しい
- すぐキレる
- 言うことが二転三転する
- 暴言・叱責は当たり前
- えこひいきする
特に多かったのが、「皆の前で怒鳴り散らす」「言うことが二転三転する」という点です。
【皆の前で怒鳴り散らす】
気分次第で、大勢の前で名指しで怒鳴り付けたり、昼休みを取らせない、残業した分をしていないことに改竄するのを強要させる点。また、ヒステリックになると、手の届く範囲のものを投げつけたりする等プチ暴力を振るう点。
指示通り仕事を進めても必ず難癖を付けられ、怒る時は部の全員の前で怒られていました。まるで私だけを標的にしているかの様な感じでした。自分が仕事ができなくて怒られるならしょうがないと思えますが、そうでもないのにしかも人前で怒声を浴びせられたりするのには、正直毎日が嫌で嫌でたまりませんでした。
突然前触れもなく皆の前でキレる上司に悩んでいました。特に新卒で入ったので立場が弱く、常にビクビクしていました。
【言うことが二転三転する】
言うことが二転三転して、指示の混乱によるトラブルは全て部下のせいにする。
とても短気で興奮してしまうと、言ってる事がちぐはぐで、指示通りに作業していても、後からそんな指示は出してないという始末。
指示が矛盾しているところです。例えば、新人の時にわからないことがあり聞きに行く→自分で考えろと言われる→自分で考えて行う→わからないのに勝手にやるな。と言われたことなどです。
このように、上司にはどのような傾向があるのか、上司の良いところ、悪いところ、何が好きで何が嫌いか、どうしたら機嫌が悪くなるのか、性格的、人格的にどのような傾向があるのか、冷静に整理してみましょう。
クラッシャー上司は基本的には部下の気持ちや感情を理解していません。本人は理解しているつもりでいますが、実際は理解できていないのです。
誰でも相手から理不尽な言動を受けるとストレスに感じるものです。上司から理不尽な叱責や指示があった時に「ああ、この人はこういう性格だから、こんな事を言うのだな」「そんな言い方をしたら嫌われるのに、可哀想な人だな」そう思えると少し楽になるでしょう。
あなた自身が上司の特徴を冷静に理解する事で、上司よりも意識的には上に立つことができます。まずはマイナスな感情に流されずに、冷静になって対策を考えていきましょう。
クラッシャー上司に潰されないためにやるべきこと
社内に理解者を作る
必ず相談できる人を作るようにした方が良いです。同期も良いですができれば、別の上司や先輩を味方につけるべきです。
社内でその人に強く言える人に助けを求めるのが大事だと思います。クラッシャー上司が自分で自分のしていることがおかしいと感じさせなければいけません。あとは負けない強いメンタルを持ちましょう。
クラッシャー上司への対策に限らず、仕事上で悩みを抱えた時に大切な事は、一人で抱え込まない事です。一人で抱えてしまうと、解決策が限られてしまい、精神的にも追い込まれやすくなります。
家族や友人など、仕事以外の親しい人は話やすいですが、日々の仕事において一番近くにいるのは社内の人ですので、社内で自身の状況を話せる相手を作ると良いでしょう。
クラッシャー上司は特定の人だけでなく、特に部下や目下の存在に対しては同じような態度を取りやすい為、あなたの悩みや辛さに共感してくれる人は多いでしょう。
また、同じように辛い思いをしている人と日頃からコミュニケーションを図ることで、辛い時や何か行動を起こす時に協力を得られるでしょう。何より、理解者の存在は心の支えになります。
ただし、上司への愚痴や批判などが本人や社内に伝わると事態は難しくなりますので、信頼できる人をしっかりと見極める事が大切です。
社外の人に話を聞いてもらう
社内の理解者と同時に、社外の人にも話を聞いてもらいましょう。会社にはそれぞれ社風や文化があり、それに慣れてしまうと感覚が麻痺してしまう場合があります。
家族や友人など、社外の人に自身の悩みや仕事の状況を話してみましょう。具体的な仕事の中身については理解は難しいですが、一般的な感覚や他の会社の事例を踏まえた意見が得られるでしょう。
「こんな風に指示されている」「仕事のここが辛い」「上司はこのような人だ」など、仕事で日頃感じている事を話すだけで、様々な反応があるでしょう。
社内の常識は社外の非常識になっている可能性もあります。それを正す上で第三者の視点は大いに役立ちます。これが普通なのかな。自分がおかしいのかな。我慢すべきかな。そんな風に迷う事は多いと思います。
それまでの自分自身の認識が間違っている事に気づけば、自分に自信を取り戻す事ができ、前向きに対処する力が湧いてくるでしょう。
心を守るために演技をする
変に言い訳をすると逆上して罵声を浴びせられるので、イエスマンと化した。心の中では可哀想な人だと同情していました。
クラッシャー上司によって精神的にも肉体的にも疲弊してしまい、自信を喪失してしまったり、本来の能力が発揮できない状態に陥り、最終的には退職に追い込まれる。所謂、潰されてしまう状態になる事もあります。
せっかく希望を抱いてその仕事に就いたのに、やりたい事や実現したい目標があったのに、クラッシャー上司によってそれを潰されて退職してしまうのは、もったいない事です。
理不尽に叱責されたり、納得のいかない言動を取られても言い返せない状態は、精神的に大きな負担がかかり、心が傷つくものです。
そこで、心を守る方法の一つとして、演技をする事をお勧めします。これは言い換えると、正面から言葉を受け取らない。上司に何を言われても、納得している振りをする事です。「わかりました」「すいませんでした」と言いながら、心の中で笑っていれば良いのです。
あなたは上司の為に仕事をしているのは無いのです。自分の為に仕事をしているのです。クラッシャー上司に自分の人生を邪魔されないように、演技をして心を守りましょう。
疑問に感じる事をぶつけてみる
自分の意見を堂々と話してみたら変わるかもしれません。
クラッシャー上司の特徴として、自身の実績や経験に自信を持っており、それが部下への強い姿勢に繋がっている場合があります。その為、部下が反論しても、それを否定して持論を押し付ける事もあるでしょう。
部下としては、上司に強い口調で反論されたり、自分が反論することで更に叱責される事を恐れて、なかなか意見が言えないものです。
しかし、どうしても納得できない時には、反論する事も大切です。
人は感情的になっている時は理論が強引になったり、矛盾する事もあります。そして、後で振り返り、自分の間違いに気づく事もあります。上司という立ち場にいる人ですから、理解力はあるはずです。
その場では否定しても、正しい意見に対しては、それを無理やり否定した自分自身に引け目を感じるものです。但し、反論する場合は、しっかりと内容を整理し、自信が持てる状態で臨みましょう。
尚、上司に意見を言う場合は、「反論」では無く、「対話」する姿勢で望むと、リラックスできるでしょう。
どうしても変わらなければ退職する
無理に精神的に耐えるぐらいなら、その上司の権力が及ばない部門への異動、もしくは退職を申し出る。間違えても、自分を追い込まないで!
対象が一人の上司であれば、何か社内でできることもあると思います。でも、勤務先のカラーとしておかしな雰囲気のある職場なら、思い切って転職を検討してみてはどうでしょうか?
仕事において、上司からの指導は自身の成長に欠かせないものです。また、部下の事を考えて、敢えて厳しく指導する上司も珍しくありません。
そこで難しいのは、通常の指導と、クラッシャー上司による過度な指導との境界線です。
精神的に追い詰められている状態でも、「自分が悪い」「これも仕事を覚えるために必要だ」「これも修業だ」と考えてしまい、納得したり、我慢する事もあるでしょう。
しかし、上司からのパワハラやイジメ、過重労働などは修業ではありません。自分自身が納得できない、精神的にも肉体的にも疲弊したと感じる時は要注意です。
周囲にも相談し、対策を講じたけれど、改善されない。そんな時には退職する事も選択の一つです。退職は逃げ出す事ではありません。どうしようもない会社をあなた自身が見限るのです。
何故なら、クラッシャー上司が評価され、管理職として活躍している会社、クラッシャー上司が問題だと感じていても、何も手を打たない会社には未来は無いからです。
クラッシャー上司の潰し方!辞めさせるまでの流れ
クラッシャー上司に萎縮しメンタルがやられ最終的に退職を選択するのも一つの方法ですが、クラッシャー上司に潰される前に、クラッシャー上司を潰すという方法もあります。
当サイトでクラッシャー上司になyんでいた方100名にアンケート調査を実施しましたが、実際に13%の方がクラッシャー上司を辞めさそうと試みたと回答しています。
それでは、クラッシャー上司を辞めさせるため方法を共有させて頂きます。
クラッシャー上司の言動を客観的に記録する
まずは決定的な証拠を集めて(書類なり音声記録や画像など)職位の上の人や別の上司に相談するのがいいと思う。それがダメなら、マスコミか労基に話を持っていく。
発言などをICレコーダーに録音しておくことです。メールもできるだけ保存しておきましょう。会社のサーバーだと消されることもあるので、別のディバイスに保存しておくことをお勧めします。
部下の立ち場で上司を辞めさせる為には、当然、自分自身の力だけでは難しく、その上司や経営層、社外への働きかけが必要になります。
そこで重要なのが、クラッシャー上司の何が問題なのか、どのような言動があったのかを、具体的に示す事、つまり、問題行動の記録や証拠をしっかりと残す事です。
過大な叱責や誹謗中傷などであれば、ボイスレコーダーなどで録音しておく事も良いでしょう。過大な目標設定や無理な指示については、それを裏付ける数値や資料を用意しましょう。
また、サービス残業はもちろん、休日出勤や時間外労働が過大な場合は、総務部門に依頼して勤務記録等を入手しておきましょう。
クラッシャー上司は個人としては仕事ができる人、優秀な人も多く、指摘に対しては理論的に反論する事が考えられます。そこで大切なのは、事実を客観的に証明できる証拠です。
クラッシャー上司と対峙する事を決めたら、まずはしっかりとその材料を集めましょう。
コンプライアンスに関して勉強する
社内や社外に相談する上で、客観的な証拠や記録と同時に重要なのが、コンプライアンスに関する理解です。
クラッシャー上司による言動により、精神的にも肉体的にも追い詰められて、社員が潰されてしまう。本来は、それだけで会社にとって大きな損失であり、大問題です。
しかし、仕事上の指導や指示は、当事者の評価や実績、経験等によっても印象が変わる事があります。例えば、成績がなかなか上がらない社員が上司に強く叱責されても、仕方が無いと受け取られる事もあるでしょう。
また、クラッシャー上司の経験や実績が豊富な場合、その上司や経営層も注意し難い場合があります。その中で、しっかりと主張する為には、何がどのように問題なのかを明確にする事です。
つまり、社内の常識や社内の事情では無く、クラッシャー上司の言動が法的にどのような問題があるのかを明確にするのです。その為には、自分自身がコンプライアンスについて勉強する必要があります。
労働基準法や労働安全衛生法など、パワハラや過重労働に関する法令、事例については、インターネット上にも沢山の情報がありますし、ハローワークや労基署の窓口でも情報を得る事はできます。
戦う前には、しっかりと理論武装しておく必要があります。また、法令や様々な事例を調べる事で、問題解決のヒントを得られる可能性もあります。
上司や担当部門に相談する
クラッシャー上司本人に働きかけるのではなく、人事部やさらに上の上司に相談するのがいいと思います。
クラッシャー上司による言動に関して、客観的な記録や証拠を準備し、コンプライアンスに関する理解を深めたら、次は、具体的な行動に移します。
相談する順序としては、まずはクラッシャー上司の上司にあたる人や担当部門に相談します。それでも解決できない時は、経営層へ相談します。更に難しければ、社外に相談します。
担当部門や経営層に相談できる状況では無い場合は、すぐに社外に相談し、そこから会社に指導や勧告を行ってもらう事になります。
いきなり社外に相談した場合、会社との対決姿勢を取ったとみなされ、社内の協力を得られない場合や、担当部門や経営層から反感を持たれる場合もありますので、できるだけ順序立てて進めた方が良いでしょう。
社内へ相談する場合は、クラッシャー上司の上司にあたる人、または総務部や人事部といった人事やコンプライアンス、企業倫理を担当する部門に相談します。
企業の規模にもよりますが、コンプライアンス窓口やホットライン、企業倫理委員会の通報窓口がある場合は、それらを活用する方法もあります。
尚、確実に対処してもらう為に、改善されない場合は、経営層や社外に相談する事を予め伝えておきましょう。
経営層に相談する
上司や担当部門に相談しても改善されない場合は、経営層に相談しましょう。経営層は通常は取締役や経営者を指します。
企業の規模にもよりますが、通常の業務の問題で一般社員が経営層に直訴する事は少ないものです。それだけ、深刻な問題であり、強く解決を望んでいる事を、経営層は感じるでしょう。
経営層は会社や事業の将来に対して最も責任のある立ち場です。企業の将来に人材の育成は欠かせません。クラッシャー上司は企業の発展を妨げる存在と言えます。
また、昨今はブラック企業が社会問題化しており、社会的にも企業倫理やコンプライアンスの徹底が求められています。クラッシャー上司の存在は株主やユーザー、取引先などからの評価を著しく下げるものです。
この事から、クラッシャー上司によって人材が潰れそうになっている事象を知り、その被害を受けている本人から直訴されて、何も動かない経営層はいないでしょう。
経営層から出される人事に関する指示は、通常は最も重いものであり、内容によってはクラッシャー上司に対して厳しいペナルティが与えられる可能性があります。
ここでも改善されない場合は、社外に相談する事を伝えましょう。もし、以下の方のように経営層からの反応が無ければ、その企業の将来は期待できません。その企業には見切りをつけて退職を考えた方が良いでしょう。
会社全体の社風というところもあり、自分の上司(部長)だけでなく、そのさらに上司(専務や社長)も同じようなタイプの人だったので、会社全体を風通しの良い良好な職場にするためにかかる時間と労力を考えたら、会社をやめた方がリスクが小さいと判断しました。
社外に相談する
社内への相談で解決しない場合や、上司や担当部門、経営層に相談できる状況では無い場合は、社外に相談しましょう。
クラッシャー上司によるパワハラについては、まずは会社の最寄りの労働局か労働基準監督署の「総合労働相談コーナー」に相談しましょう。直接、窓口に行く方法と、電話での相談が可能です。
法制度や地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者団体などの関係機関の相談窓口を無料で紹介してくれる日本司法支援センター(法テラス)もオススメです。
そのほかには、パワハラや虐待など、様々な人権問題の相談を受け付ける「みんなの人権110番」(全国共通人権相談ダイヤル)もあります。
民間団体への相談については、法務大臣の認証を受けて労働関係紛争を行なう民間団体を紹介してもらえる「かいけつサポート」を活用すると良いでしょう。
それぞれ、ウェブサイトがありますので検索してみましょう。外部への相談は労働関係の専門家になりますので、具体的な解決方法や新たな気付きが得られるでしょう。
パワハラに関して労働基準監督署等から状況確認や指導が行なわれる場合はもちろん、外部への相談は、なかなか対応してくれない上司や経営層に対しも大きなプレッシャーになるでしょう。
まとめ
会社で働く上で、ほとんどの場合、自分で上司を選ぶ事はできません。クラッシャー上司にあたってしまった事は不運ではありますが、だからと言って諦めてはいけません。
クラッシャー上司からのパワハラに対しては、我慢しているだけでは何も解決しません。クラッシャー上司に大切な人生を邪魔されないように、退職は踏みとどまって行動してみてください。
自分だけで解決できない問題も、周囲の協力を得られれば解決できるはずです。
でも、やれるだけのことをやった。それでも改善されない。という場合は、そんな会社は見切りを付けて転職しましょう。会社にとどまるメリットはありませんからね。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし、今の仕事が不満なら、ミイダスを使い転職した場合の想定年収を確かめてください。
診断後に無料登録すると、7万人の転職事例ビフォー・アフターが検索できるので、同職業の先輩の転職先も調べることができます。
辞めた後どうなる?を知ることで、何か今の現状を解決するヒントが掴めるはずですよ。
(診断時間は約5分です)