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文系のシステム営業だった私は、年収アップを目指すべく大手ネットワーク会社に転職、そこではSIer(システムインテグレーター)というやりがいのある仕事につくことができました。SIerとはシステム導入のコンサルタントです。

実際に私がやっていたのはハードウェアやミドルウェアの選定・調達・設置から、プロジェクトマネジメントといった多岐にわたるものでした。

しかし、その華やかそうなイメージとは別に実際は雑用=何でも屋としての日々が待っていたのです。売り上げに追われる課長からは無理な数字を背負う営業として奔走、働かないエンジニアからは設定や資料つくりの雑用を命じられ、追い詰められた私はわずか2年で辞め、転職したのです。

もし、あなたがSIerとして悩んでいるなら、私の体験談がお役に立てれば幸いです。

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SIerを辞めたくなる理由

いつの間にか営業をさせられる。しかもノルマ付き。

どんな仕事にも目標はつきものです。営業や販売なら売上ノルマ、技術なら開発納期、事務なら処理量などです。SIerだった私はあらゆるノルマを課せられ、毎日が地獄でした。

これは営業・エンジニア・事務など複数の職域の性質を持つSierならではかと思います。なかでも一番きつかったのは売上ノルマでした。もともと営業をやっていたので、売り上げを追うことには抵抗はありません。

しかし、営業のみが本職ではないのに、売上ノルマを課せられ、しかもときには売り上げと関係ないプロマネや事務に忙殺されるというのは構造上の問題点です。

これは、比較的新しいSIerという職種が複数の業務に接触しているのが原因で、会社や上司によって定義が異なるのが一番の問題です。

定義がしっかりしていないものは、現場のパワハラや力関係だけであらゆるものを押し付けられるのです。

いつのまにかエンジニア作業をさせられる。しかもサービス残業。

顧客応対や、プロジェクトマネジメントに忙殺されていた底辺SIerの私に、エンジニアの仕事まで押し付けられる事態が来ました。

そもそものきっかけはエンジニアの一人が休暇だったために私がルーターの設定や保守対応までやったことです。

それから古株のエンジニアは「こいつも作業できるんだから、こいつにやらせれば良い。俺たちは納期で忙しいし」と私に雑用ともいえるエンジニア作業を押し付けてきたのです。

正確にはさぼることで、私がやらなくてはいけないようにし向けてきたと言えます。顧客応対は私なので、なんとしても成果物や保守を守る必要があったのです。結果、私は土日深夜に必死にエンジニア作業をしていました。

マルチタスクと言う名の奴隷

SIerは複数のシステム導入やプロジェクトを進行します。もし上司が昭和のパワハラ体質なら、その重労働は悲劇的なものになります。

上司の口癖は「頭を柔軟にマルチでやればよい。シングルタスクしかできないビジネスマンは頭の使い方が悪い」でした。これは作業量管理できない上司のいいわけです。

ある個人の作業量を正確に測り、管理することを放棄し、単純に「マルチ脳でできないのは自己責任」という論理のすり替えをしているのです。

ではマルチでできると仮定して、個々の案件の作業量を算出してみましょう。土日深夜残業しても決して終わらない膨大な量になっているはずです。これは仕事のやり方の問題ではないですよね?

あらゆるものの板挟みになる、結果潰される

SIerの仕事は多岐にわたります。営業、プロジェクトマネジメント、エンジニア事務、資料作成、コンサルなどです。

これは一見華やかなやりがいのある仕事にも見えますが、もし力関係を間違えると、あらゆるものの板挟みになって心身が潰されます。

顧客の無理な要求を受けながら、エンジニアの職務放棄に巻き込まれ、さらに上司からは売上ノルマで怒鳴られ、事務職女性は残業を残して定時帰宅。これで給与が上がらなければ、心身を病むこと間違いなしです。

心身を壊すほどの重労働、24時間勤務

SIerの仕事は一言では定義できませんが、システム開発、ネットワーク、保守に絡むシステムインテグレーターならばかなりの残業になる確率が高いです。

システム開発は納期によって夜間残業し、ネットワークは365日、24時間のサポート体制、保守ならば急な呼び出しや顧客応対などです。幸か不幸か、私の仕事には上記の全てに絡んでいました。

上司からは風呂場でも携帯を常備するように怒鳴られ、結果、不眠とストレスで5kgやせました。

私は体を壊し、なにもかも嫌になって辞めました

最終的に私は過度のサービス残業とストレスによって、不眠と拒食になりました。そしてもう何もかもが嫌になり、SIerの仕事をおさらばしたのです。

初期のころは「この苦労も自分の経験とスキルになる!」と考えていましたが、後半はどうでもよくなりました。

きっかけはさぼっているエンジニアやパワハラ上司だけが評価され、私や同僚SIerは奴隷同然に酷使され、低評価だったからです。これは単純な職種差別と「やりがい搾取」だとそのときに理解しました。

また、怒鳴られて、サービス残業して、睡眠薬や栄養剤のお世話になりました。そのときに考えたのですが、その深夜労働時間をアルバイトに回せば、もっとまともな年収になると思ったのです。

しかも睡眠薬を飲まなくても寝られることができるのではないか?とも思いました。

ここまで、自分の健康と時間を犠牲にしてまで、嫌な同僚の世話やフォローをする意味があるのでしょうか?一番大切なのは自分の健康ではないだろうか?

あなたもよく考えてみてください。自分の健康を破壊してまでやらなくてはならない仕事って世の中にあるのでしょうか?

SIerを辞めるべき人・辞めないほうがいい人

SIerを辞めたいと思う状況はいろいろあると思います。しかしよく考えてみてください。今の辞めたい判断は本物ですか?後悔しないといえますか?

特に他分野にまたがるSIerであれば、多様な業界のクライアントや社内エンジニア、外部業者など数多くのスタッフとつながり、さらに案件もバリエーションがあります。

忙しいときはとくに何でもないことでも神経質なストレスになりがちです。  

しかし、多様なスタッフと、様々な案件に触れるということは、人脈をつくり、スキルと経験を蓄積できるということでもあるのです。

だからこそ、激務でもやりたい人が多く、将来的なキャリア形成のために、一時的には心身に負荷をかけるのです。やりがいやキャリアプランとしては決して悪いことばかりではないのです。

自分の状況を今一度冷静に考えてみましょう。特に辞めるメリットとデメリットは箇条書きにして比較することをお勧めいたします。

辞めるべきではない人

  • SIer業務をして6か月未満のビジネスパーソン
  • 部署移動、上司変更のチャンスがある人
  • SIerの業務のうちどれか一つも自己完結できていない人ト

上記に該当する方は、辞めるタイミングはもう少し保留し、様子を見ることをお勧めします。6か月くらいではSIer業務の中核に触れていない可能性もありますし、部署移動や上司の転勤で状況がかわるというのはよくあることです。

またせっかくSIer業務に触れたのです。退職金代わりになにかの経験やスキルは入手していきましょう。あとで何かの役に立つことがあります。

辞めてもいい人

  • 既にその会社でのSIer業務でそれほど学ぶ部分がない人
  • 部署移動、上司変更のチャンスが全くない人
  • 心身のバランスを崩し、投薬している人

上記に当てはまる方は状況次第で辞めることをお勧めします。

例えば、その会社のSIer業務で学ぶことがない場合、単なる社内の雑用係になっているか、スキルアップの意味がない会社かもしれません。または同僚のスキルレベルが低い可能性もあります。

かなり高額の給与、労働条件なら別ですが、そういう満足のいく給与条件というのはは少ないですよね。

また、中小や事業縮小、田舎企業なら人の入れ替えもなくなる可能性があり、いまの力関係と業務配分が続きます。それが問題のある配分なら将来を考えるべきです。

最後に、これはどの業界でも言えますが、健康を犠牲にしても良い仕事はありません。あるとすれば、真面目なあなたの心が見せている幻覚です。

転職と並行して、休職、傷病手当金申請、労災、労働ユニオンなども考えて自分を守りましょう。

上記に項目に該当していて辞めた方は、後悔するよりももっと早くに辞めていれば良かったとなったケースを私は何度か見ました。既にかなりのレベルで頑張っている人は辞めてもよいのです。

SIerを辞めるときの注意点

SIerを辞めるときの注意点をいくつか箇条書きで説明します。

  • できれば引継ぎ書を作成し、しっかりと引き継ごう
  • お客様や業者にはきちんと挨拶をしておこう
  • 有給消化や残業代、就業規則のデータは保管しておこう

まず「できれば引継ぎ書を作成し、しっかりと引き継ごう」ですが、丁寧な引継ぎは社会人ならば一つの作法です。パワハラ上司やエンジニアとは無関係の真面目な同僚や気の良いクライアントもいるはずです。

その人たちに迷惑をかけないというモチベーションで引き継ぎをしてみましょう。引継ぎは一つの業務棚卸であり、クローズプロジェクトです。

ここで整理した自分の業務は次の仕事の職務経歴書や自己PRへと流用できる資料になるのです。だから将来の自分のためにもなります。会社の給与をもらいながら強かに転職資料を作り上げましょう。

ただし体調が悪いときの無理は禁物。心身の回復と体調管理を優先してください。

「お客様や業者にはきちんと挨拶をしておこう」に関していえば、実は業界は意外とつながっているもの。もしかして意外な嬉しいオファーがあるかもしれません。また次の転職先でなにかの縁で取引があるかもしれません。

挨拶しといて悪いことは何もないのです。

「有給消化や残業代、就業規則のデータは保管しておこう」ですが、これは一応念のためです。残業代請求や、労災請求が必要なほど、心身を衰弱している場合は、このような客観的な証拠が必要です。

会社を辞めたら手に入らないデータがほとんどです。メールやSMSのやりとり含めて証拠になるものは2年以上保管しておきましょう。2年と言うのは労働債権の消滅時効を意味しています。

SIerからのおすすめ転職先

先に述べたように私はSIerを辞めて転職することにしたのですが、そのときに同業他社よりも業務隣接職=異業種を考えました。同業他社では特に大きな変化はなさそうだと考えましたし、なにより心が疲れていたので心機一転、新しい世界で挑戦してみたかったのです。

とはいえ、まったく関係ない転職ではなく、今までのスキルが活かされ、かつ新しい気持ちになれる転職先を応募しました。

そこで、私の経験を元におすすめの転職先をポックアップしてみました。

SIerからITコンサルタント

ITコンサルタントといってもSIer系とは少し違います。よりコンサル業に特化したコンサルタント専門会社です。エンジニアや営業系上司はなしで、外部ベンダーを回すだけの、コンサル特化型の会社を考えました。

自分と同じ職種しかいないなら職種の板挟みで挟まれることは少ないですね。また、ITコンサルタントの会社にはSierのスキルをPRしやすい、親和性があるというのも大きい理由です。

SIerから外資系IT会社のプロジェクトマネージャー

システムやネットワークの会社を基準に外資系プロジェクトマ―ジャーに絞って考えました。理由はSIer時代のロジカルシンキングやプロジェクトマネジメントスキルがより評価されやすいということ。

逆に言えば日本のローカルSier企業は、根性重視の古い昭和体質なので精神論重視だった気がします。「経験はないけどやる気はあります」的な社風です。

せっかく苦労してSIer経験を2年積んだので、経験者枠で募集している外資系を狙いました。もちろん、サービス残業やパワハラも少なさそうなコンプライアンス重視のホワイト会社を中心に考えるべきです。

SIerからAI・ロボット系会社の法人営業

最後におすすめの転職先は、AI・ロボット系の会社の法人営業です。理由はAIもロボットもまだ新しいビジネスなので、ベンチャーや試行錯誤のビジネススタイルが多いのです。

そんな会社の中ではプロジェクトマネジメントの動きができる人材が重宝されます。未知の案件を課題解決し、プランニングして進捗管理をするのです。新しい業界でもそのスキームは有効であり、あなたのスキルとノウハウが役に立ちます。

上記はあくまで私の転職戦略であり、個人の考えもあります。しかし、あなたへの何かの情報提供になれば幸いです。

SIerから転職するときのポイント

まずは体調回復をしながらプランニング

まず、最初にやるのは体調管回復です。健康でなくては判断力も低下し、よい転職活動もできません。私は早退で病院に行きながら、有給を少しだけ取得しました。半日点滴も行い、自分を回復させた後は、転職の計画を進めました。

  • どんな転職先ならいまよりも健康で良い生活ができるか?
  • 年収を維持またはアップできるのか?
  • 職種は?/li>

など現在のデメリットを改善する方針で考えていきましょう。

転職が成功すると、自分の生活は良くなる!そのイメージをモチベーションに頑張りました。

余談ですが、ブラック企業で苦労した人は自分を責める傾向にあります。しかし、労働安全衛生管理ができていない企業は、会社文化などではなく、単に中間管理職に能力がないだけのことです。

他のホワイト企業はコンプライアンスを守りながら業績を出しています。是非、ホワイト企業に転職しましょう。健康に損傷を与えるブラックな職場ならば早めに縁を切るべきです。

退職日をきめ、そこから逆算する

退職の計画が決まったら具体的なスケジュールを決めましょう。退職日を決めながら逆算して「転職先の決定」「引継ぎ作業」「あいさつ回り」「有給休暇所得」「残業データなど持ち出し」などを進めていく必要があります。

いくら嫌な同僚やパワハラ上司がいたとしても、辞めるときに喧嘩しては、無駄な妨害をされます。もし揉めるなら、退社してから弁護士や労働組合ユニオン、労働局などを有効活用しましょう。揉めないなら、それはそれでOKです。

今まで複数のプロジェクトを管理していたSierにとっては自分の退職プランニングは造作もないことです。是非、最高のプロジェクトにしてしまいましょう!

転職エージェントとやりとりする

私は在職中、常に転職エージェントに登録し、仕事の可能性を探してはいました。NYの不動産王いわく、仕事のあるときでも求人情報誌を眺めることは精神衛生上良いそうです。現代は多様な転職エージェント会社がある時代です。

自分の転職希望先にネットワークがあったり、実績のある会社や個人エージェントを探してみましょう。

転職エージェントサイトを既に使用している人はわかると思いますが、会社ごとに使い勝手や求人職種も違います。

また新卒~第二新卒が主だったり、中途採用が主だったり、30-40代の転職や外資転職に強かったり、かなり専門性に特化してすみわけされているのです。

あなた自身の属性や狙っている業界に合わせて複数の転職エージェント会社に登録し、キャリアコンサルタントに相談してみましょう。

優秀なキャリアコンサルタントは多忙でアポイントを取ることすら難しくはありますが、せっかくの機会ですので、何人かにキャリアカウンセリングを申し込むことをお勧めします。

なぜならば、これは転職活動中しかできない出会いであり、自分の職業人生を専門家に診断してもらう良いチャンスだからです。貴重なこの機会と出会いを一つン楽しいイベントとしてチャレンジしてみましょう。

そういう姿勢や好奇心を持った方が、転職活動は疲れることなく、楽しく進めるモチベーションになるのです。

在職中に転職したい人には効率的な戦略が必要です。是非、優れた転職エージェントの協力を仰ぎ、キャリアプランを成功させてほしいと思っています。

まとめ

私がSIerを辞めたのは36歳の時でした。いまでも辞めて良かったと思いますし、転職に後悔もしていません。転職と同時に体調もよくなり、無理な仕事は減りました。

仕事って社風や上司によって大きく変わると実感させられたものです。

もしも、あなたが今、Sierを辞めたいと悩んでいるならば、仕事を継続するメリットとデメリットを比較しましょう。分析できたなら、悩む必要はありません。ロジカルにドライに自分のキャリアをつくっていくのです。

今の会社しか働く場所がないのでしょうか?いえ、違います。求人を出している企業は大量にあります。労働市場は広く、人材の流動化は今後も加速することでしょう。

自分のキャリアと健康を一番に考えて、最適な方法を選んでください。私の経験談があなたのなにかの役に立てればと考えています。

まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?

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この記事の監修者

株式会社eia

 

この記事の企画・監修者は株式会社eiaです。クラウドソーシングサービスより実際の体験談の執筆依頼・インタビュー調査した内容をまとめた記事になります。

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