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20年以上前に薬剤師免許を取得してから現在に至るまで、私は4回転職しています。

  • 歯科器材の管理薬剤師として2年
  • ドラックストアで2年
  • 病院薬剤師として10年
  • 調剤薬局薬剤師として2年
  • 調剤薬局 管理薬剤師として6年

あなたがなぜ辞めたいと思っているのかは分かりませんが、実際、同じ職場で長く働くことは人間関係ももちろんのことながら環境も踏まえて考えてもなかなか難しいことです。

辞める辞めないに正解はありませんが、薬剤師は1つの職場に固執しなくてもいい職業と言えるので、辞めたいなら辞めてもいいのではないでしょうか?

ただ、そう簡単に決断するのは難しいと思うので、私の経験をもとに、薬剤師を辞める辞めないを判断するヒントを得て頂ければと思います。

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薬剤師を辞めたくなる理由

薬剤師の資格を持っているのに薬剤師を辞めたくなるのはなぜだと思いますか?

それはまず薬剤師は資格を取得するまでに多額のお金がかかるにも関わらず、卒業後は多くの新卒者と変わらないくらいか、もしかしたらそれ以下の給与しかもらえないことも大きな理由ではないかと考えられます。

もちろん給与が低くでも薬剤師として仕事ができるのはうれしいという人もいるかもしれませんが、4年以上の時間をかけて薬剤師になっても報われない気持ちになる人は少なくないはずです。

実際の給与を考えたときに薬剤師の給与として高いといわれるドラッグストアは確かに給与が高いかもしれませんが、拘束時間がどうしてもサービス業というのもあり長くなってしまっているのが現実です。

給与面だけを考えても薬剤師としての仕事を辞めたくなる気持ちを分かってもらえるはずです。もちろん薬剤師の仕事を辞めたくなる理由はそれだけではありません。それは会社員としてもよく目にする上下関係からくる精神的な要因も多くあります。

きっとあなたも抱えている問題なのではないでしょうか?

最近はパワーハランスメントなどの対策をなされている企業も多くありますが、会社という狭い空間での人間関係はどうしても100%はうまくいかないもので、これも辞める原因の一つになると思われます。

私が薬剤師を辞めた理由

今も調剤薬局で働いている私ですがドラッグストア、病院薬剤師、他の調剤薬局の管理薬剤師を辞めて理由について話をしていきます。

ドラッグストアを辞めた理由は上司との関係でした

はじめに歯科に関係する薬品管理をするだけの管理薬剤師を辞めてからドラッグストアで働き始めて楽しかったのは初めの2ヶ月だけでした。

そこからは拘束時間の長さは去ることながら、勤めていたドラッグストアはチェーン店で他の店舗への異動・ヘルプが多く、その当時は車通勤だったので電車通勤とは明らかに違いはっきりとした交通費が支払われることはありませんでした。(ガソリン代などを保証してくれる会社もありましたが、車通勤では交通費の支給はもともと難しいものになります。)

その当時のドラックストアでの主な仕事は薬・日用品の販売・棚出し、商品陳列など薬剤師でなくてもできる仕事が多く、単純作業で資格が必要とは考えられませんでした。

それなのに、拘束時間が深夜に及ぶこともありました。その拘束時間の長さが上司との人間関係を悪化させてしまった要因の一つといえます。

特に薬剤師ではない上司の下で働いていた私は、会社が推進しているOTC薬品ではないOTC薬品を症状から考えてお勧めしたときに、「君は会社の利益をまず第一に考えるべきだろう」の言葉と共に何度も無能扱い受け続けてしまいました。

そのことが理由の一つとなりもうドラッグストアでは働けないなと実感し辞めてしまいました。文字通りのパワーハランスメントを受けながら訴えることもできずに辞めることを決意しました。そんな私の意志は弱いと思われますか?

病院薬剤師を辞めた理由は職人達の衝突でした

ドラッグストアを辞めてから薬剤師としてどう仕事していくかを考え病院薬剤師となりました。

病院では医師、看護師、レントゲン技師、検査技師、医療事務のそれぞれのプロフェッショナル集団がいてその中で働くのはある意味の刺激もあり楽しく学ぶべき部分も多くあったのは確かなことです。しかし円滑に仕事を続けるのは難しい環境にあるといえます。

そのプロフェッショナル集団は職人根性の持ち主なので患者様に向かう姿勢は医療の面からみると当たり前のことです。

しかしそこには当然のように責任が生じてきます。その責任の多く場面では病院の担当医師が負っていてその一部に薬剤師の責任も生じます。

病院薬剤師は医師の指示通りに薬の用意できない時には理由などは考慮されず、処方内容についての疑問・意見を聞いてもらえないこともありました。

逆に医師が知りたい薬の情報などの質問に対して的確に答えられなかったときなどは、「そんなことも即答できないのか?」などの叱責と共に無言の重圧が辛くのしかかってくることも多々ありました。

また、看護師や医療事務の人にまで「薬剤師でしょう?なんのためにここで働いているの?」などの心無い言葉で叱咤激励とはほど遠い言葉を浴びせられることも多々あり、少なくとも心に傷を負うこともありました。

でもそれは病院薬剤師を辞める理由にはなりません。

なぜならそんな言葉の暴力はドラッグストア時代にも受けていたのである程度は我慢できたのです。ではなぜ病院薬剤師を辞めたのか?

それは責任の割に圧倒的に給与が低かったからです。ほぼ定時には帰れますが夜間電話で呼び出されることも何度もあり、看護師・医療事務職員との関係を円滑に保っていくのが大変でした。

常に中間管理職でもないのに中間におかれているような気持ちになることもあり、ドラッグストアで少し鍛えられたはずの精神が弱ってしまったことが病院薬剤師を辞める大きな理由です。

大病院では考えられないことかもしれませんが、個人病院では集団のなかで目立たずに仕事していく人が長く働けるコツなのかもしれません。もしあなたが病院薬剤師として仕事するのであれば大病院の病院薬剤師として働くことをお勧めします。

はじめの調剤薬局薬剤師を辞めた理由は自信喪失にありました。

病院薬剤師を辞めてから薬剤師として少しでも高い給料を求め、調剤薬局の薬剤師として働き始めました。

調剤薬局の薬剤師は病院薬剤師と違い、集団での共存という言葉が似合うくらいに情報共有を大切にする集団の中での仕事でした。

そのことから派閥も知らず知らずにできてしまい、それに属することができないなら調剤薬局内での居場所がなくなってしまうという、よくある大企業の派閥の小規模版といえます。

調剤薬局は例えるならば働き蜂の集団で女王蜂である社長及び管理薬剤師の指導のもと、忠実にまじめに仕事をする集団です。そのまじめさゆえその法則から外れてしまうと、同じ薬剤師であったとしても仲間外れになりそこで働くことさえできなくなってしまう環境といえます。

私はいわゆるその法則から外れてしまい、いじめにも似た状態が続きミスが増え自信喪失し、ある意味、人間不信になってしまったことが辞めた理由です。

転職した調剤薬局管理薬剤師を辞めた理由もまた自信喪失でした

はじめの調剤薬局で傷つきながらも転職し他の調剤薬局管理薬剤師として6年間働きました。はじめは一般薬剤師として働いていましたが、2年後管理薬剤師になり在庫管理、リスクマネージメント、通常業務に追われていました。

管理薬剤師といってもいわゆる会社の部長(そうではない会社もあります)などと同じで名ばかりの雑用係といってもいいくらいでした。

それにも関わらず部下には「管理薬剤師でしょ!!きちんと指示してもらえないと動けません」など決して指示通りに働くことはない常勤・パート薬剤師に管理薬剤師らしくないと言われ苦労しました。

リスクマネジメントの調査しているときには原因究明の際に意見を濁されることもあり、社長には部下の教育がなっていないなどと指摘されたこともありました。

やはり中間管理職は本当にストレスがいっぱいなのは仕方ないし、やりがいのある仕事なんだと自分に言い聞かせることもありました。ですが、その積み重なる圧力に勝てなくなってしまった私は調剤薬局管理薬剤師を辞めてしまいました。

薬剤師を辞めるべき人・辞めないほうがいい人

薬剤師はある意味幅広く働ける職種(ドラッグストアの薬剤師、病院薬剤師、調剤薬局薬剤師、調剤薬局管理薬剤師、製薬会社の管理薬剤師、治験に関する薬剤師、学校薬剤師など)なので、今の職場を辞めるとしても、薬剤師を辞める必要はないと思います。

それでも、薬剤師を辞めたいとお考えの場合に、これからお伝えすることはご参考にしてください。

辞めるべきではない人

  • 薬剤師の仕事が楽しい人
  • コミュニケーション能力のある人
  • 新人薬剤師

上記の人は辞めるべきではないと思います。なぜなら、薬剤師に限らず仕事を楽しむことができる人は薬の情報をより分かりやすく説明し、精神的に病で疲れた人の心を楽にしてあげるくらいのホスピタリティ溢れる仕事ができるからです。

コミュニケーション能力を持つ人は上司や部下とのコミュニケーションはもちろん、患者様にに対しても十分に適応することができるので、ドラックッストアでも病院でも調剤薬局でも自身を持って仕事に取り組んで欲しいです。

あと薬剤師の仕事をはじめて3年未満の新人薬剤師は、まだ薬剤師という仕事に対して理解をしていないし何事も「石の上にも3年」という言葉もあるので、経験を積む前に仕事に見切りをつけないで仕事を続けましょう。

辞めてもいい人

  • 薬剤師の仕事が嫌いな人
  • 薬の知識の勉強をしない人
  • 仕事を楽しめない人

上記の人は仕事を辞めてもいいと思います。というのは、薬剤師の仕事が嫌い!なら、なんのために薬剤師の免許を取得したの?と疑問を持ってしまうからです。

結局のところ薬の知識を増やすべく勉強もしないのため、今後必要になる認定薬剤師になることはおろか薬剤師としての成長もみることないので仕事を辞めるべきです。

どの仕事においてもそうですが、薬剤師を楽しめない人はドラッグストアでも病院でも調剤薬局でも患者様の相談にきちんと答えてあげれないので、患者様の病を悪化させてしまう可能性があります。

そんな人は薬剤師を続ける資格はありませんよ。

退職時に注意してほしいこと

私は上述したように、ドラッグストア、病院薬剤師、調剤薬局を退職した経験があるので、その経験を元に退職時の注意点をいくつかお伝えさせて頂きます。

退職のタイミング

退職のタイミングは派遣などの1年契約では4月から始まり次の年の3月までは退職できません。

常勤薬剤師として入社した場合も、「3年間は働きます」と契約している場合は、その3年間は契約不履行となり退職することはできないため、契約期間について確認のうえ退職届を提出することをお勧めします。

退職届は、退職の1か月前までに会社に提出するのが一般的です。ただし、退職を決めるのは感情的になっているときでなく、自分自身落ち着いて本当に辞めてもいいのかを吟味した上で退職することが大切です。

退職手続きに必要なもの

退職手続きに必要なのは退職届ですが、その前に口頭で上司及び社長に退職の意向を伝えてから退職届を提出します。退職届が受理されるまでは同僚にも告げずに通常業務をこなすことが必要になります。

なぜなら、受理される前に同僚に知られてしまうと噂になるだけでなく、行うべき仕事ができなくなり、希望日に退職できなくなる可能性が出てくるからです。

会社によっては退職願を提出すると受理書をもらい、退職意志の確認のため退職確認者の署名欄に記入するケースもあります。退職はデリケートな事柄でもあるので順序だてて進めてください。

退職の伝え方と引き止めにあったときの対処法

退職時の伝え方は間違っても会社の不満を伝えてはいけません。例えそうであっても、不満を口には出さずに家庭の事情を踏まえた一身上の都合などを理由に退職を伝えることが有効です。

もし、上司に引き止めにあったとしても、相手が期待するような対応は絶対しないでください。例えば「私自身はここでずっと働きたいと思っているのですが、、、」などといってしまったら、説得すればなんとかなると捉えてしまう上司もいるので、発する言葉には注意してください。

薬剤師からのおすすめ転職先

医師、看護師、臨床検査技師

薬剤師としてだけでなく医療機関で働きたいと考えたときには医師、看護師、臨床検査技師、介護福祉士などで働くことを考える人もいると思います。

その場合は医療専門のそれぞれの大学に通い直して資格を取得してからの転職になるので時間はかかってしまいます。それでもより良い医療を提供できる人になりえるのでチャレンジすることはお勧めです。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、その人それぞれにあった貯金、保険、余暇などを楽しむためのお金について提案する仕事です。

一般的に薬は服用することで、それぞれの疾患を楽にする手助けになります。それを提案するのが薬剤師の役目でしょう。ファイナンシャルプランナーも薬剤師と根本は同じで、健全な生活できるようにアドバイスをするのが仕事です。

ファイナンシャルプランナーは3級、2級、1級とあり、3級を取得していれば保険会社に転職でき、保険の知識を増やしつつ2級取得の勉強もできるため一石二鳥です。

社会保険労務士

難しい資格ではありますが、社会保険労務士としての仕事は会社に属している人のために役立てる仕事なので魅力的です。

社会保険労務士は会社における労働基準法に基づく就業時間、就業規則などに携わるのはもちろんのこと、今後支払われるかどうかが不安な年金のプロとしても十分なアドバイスができる職業といえます。

いま会社員として働く多くの人は社会保険・国民保健・介護保険のことも勿論気になると思います。

なかでも年金は本当に70歳から受け取ることができるのか?などの心配をかかえているため、そういう相談にも答えることができる社会保険労務士はおすすめの仕事です。

アロマテラピー

アロマテラピー1級の資格を取得することで自分自身もアロマテラピーを楽しむだけではなく、アロマテラピストとして活躍することもできます。

もともと調剤薬局薬剤師もドラッグストアの薬剤師も接客サービス業のため、人との対応は問題ないのでアロマテラピストとして働くのも大丈夫なはずです。この資格は比較的取得しやすいのでオススメです。

何よりもアロマテラピーはお客さんだけではなく自分自身も癒すことができるので、非常におすすめですよ。

まとめ

薬剤師だけでなく仕事を辞めてしまう理由はいろいろあります。その多くを占めるのは人間関係からくるストレスです。人間関係を円滑に保つためには、自分を含め心理を読み取りながら互いに配慮していく事が必要となります。

それができれば、よりよい関係が築け、結果的に会社としても上向きにつながっていきます。ただし、何をやっても改善できないこともあるでしょう。

そんなときは、我慢せずに転職を考えてもいいです。上述しましたが、薬剤師は幅広く働ける職種なので、無理に我慢する必要はありません。人間関係は経営側の問題の側面の方が強いので、今の職場に固執する必要は本当にないですよ。

私も何度も転職してきましたが、環境を変えることが1番の解決策です。絶対に自分を追い込むことだけはしないようにしてくださいね。

まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?

もし、今の仕事が不満なら、ミイダスを使い転職した場合の想定年収を確かめてください。

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この記事の監修者

株式会社eia

 

この記事の企画・監修者は株式会社eiaです。クラウドソーシングサービスより実際の体験談の執筆依頼・インタビュー調査した内容をまとめた記事になります。

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